いまさら聞けない「CDP」とは? 顧客理解のためになぜ重要なのか?「CDP」選択のための5つのステップ【第1回】

CX(顧客体験価値)を向上させるために役立つのが「CDP」(顧客データプラットフォーム)だ。CDPとはどのようなものなのか。適切なCDPツール選択の基準とは。

2023年02月14日 05時00分 公開
[Andrew FroehlichTechTarget]

関連キーワード

CRM | マーケティング


 企業のブログやソーシャルメディアの投稿、ライブチャットなど、顧客は複数のチャネル(販売経路)を使用して製品やサービスを調査し、導入に至る。各チャネルには、企業が販売戦略を改善するために利用できる、有益な情報が含まれていることがある。

こうしたカスタマージャーニー(認知から購入までの過程)のデータは、適切に集約しないとサイロ(孤立)化し、利用が困難になる可能性がある。各チャネルのデータを集約するためのリポジトリ(保管場所)と分析ツールが不可欠だ。

いまさら聞けない「CDP」とは何か?

 「CDP」(顧客データプラットフォーム)は、CX(顧客体験価値)チームが顧客データを一元管理して活用できるようにする。顧客をよく理解し、有意義な関係を構築して売り上げを伸ばしたいと考える企業にとって、CDPはますます重要になっている。

 一般的にCDPツールは、顧客関係の可視化と販売に関する知見の向上を目的としている。ベンダーによって、CDPツールの機能やコストが異なる場合がある。ビジネス上の意思決定者は、CDPツールを導入する前に、これらの潜在的な違いを理解する必要がある。

 CDPツール導入の目的は、事業内容によって異なる。ただしベンダーを選択するプロセスは同じだ。意思決定者が、適切なCDPツールを選択するための5つのステップを紹介する。

1.導入の検討は組織横断で

 顧客データは、企業内の複数の部門に価値を提供する。CDPツールの導入検討チームには、営業、マーケティング、カスタマーサービスなど、ステークホルダー(利害関係者)となる社内の複数部門の担当者を含むことが大切だ。各担当者には、所属部門の具体的なニーズを説明してもらう。

 ツール間連携の観点からも、部門横断型のCDP導入検討チームが欠かせない。CDPツールは、「CRM」(顧客関係管理)や「DMP」(データマネジメントプラットフォーム)といった、各部門が活用する既存ツールと連携する必要があるからだ。


 第2回は、2つ目のステップを紹介する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news085.png

35〜49歳の含有率が最も高いのは「mixi2」 ニールセン デジタルがソーシャルメディアの利用状況を発表
ニールセン デジタルはデジタルコンテンツ視聴率のレポートを基にソーシャルメディアの利...

news093.jpg

TikTokのトレンドに変化 なぜ「1分超え」動画が見られている?
Bufferのデータによると、TikTokでは最近、長めの動画が人気を集めている。

news136.png

アドビが「10種類のAIエージェント」を発表 顧客体験はどう変わる?
アドビの年次イベント「Adobe Summit 2025」が開催された。初日の基調講演では、アドビの...