ネットワークの祭典「Interop Tokyo 2008」が6月9~13日に開催された。展示会ではさまざまなネットワーク製品が一堂に会したが、ここでは企業での取り組みが活発化してきたグリーンIT関連製品を中心に紹介する。
グリーンITは、今年のInteropでも特設パビリオンが設けられるなどキーワードの1つにもなっている。京都議定書で決まった温室効果ガスの排出削減対策を見るまでもなく、地球環境への配慮に力を入れる企業は多い。2025年にはIT機器の消費電力量が現在の5倍に達するという予測も経済産業省から報告されている。現時点でも消費電力の増大が問題になっており、ネットワーク製品ベンダーもさまざまな機器の省電力に配慮しているようだ。
まず中小企業向け製品では、ディーリンクジャパンが、省エネ設計のレイヤー2(L2)ギガビットイーサネット(GbE)スイッチとして「Green Ethernet DGSシリーズ」を展示し、来場者にエコへの取り組みを訴求していた(写真1)。このスイッチは、未使用ポートを自動的にスリープ状態にすることで、消費電力を最大約80%までカットできる。さらに、実際のケーブル長に合わせて信号出力を調整し、必要最低限の電力に抑えることもできる。同社の石原幹夫氏(マーケティングコミュニケーション部 セールスマーケティング部長)は「イーサネットの仕様ではケーブル長100メートルまでの伝送を保証しているが、企業内では20~30メートルくらいの長さで使用することが多い。そこで出力電圧を調整し、必要以上の電力が消費されないように工夫した」と説明する。さらに低消費電力の副次的な効果として発熱が抑制され、製品寿命の延長も期待できるそうだ。
国内ベンダーで早くからエコを意識して製品開発を進めてきたのはヤマハだろう。住商情報システムのブースではヤマハの代表的なルータを展示。省電力CPUを搭載、ファンレス化したVPNルータ(「RTX 1100」クラス)の消費電力は6.5ワットと小さい。同等クラスの他社製品と比べて、40ワット以上も節約できるケースもある。これは、杉の木1本当たりの炭酸ガス吸収量で換算すると、年間で15本分の削減になる。コスト面でも、100台導入すれば年間40万円以上の電気料金を削減できる試算だ。
またNECは、サーバ/ストレージの低消費電力製品のほか、省エネ機能付きL2スイッチ「UNIVERGE QX-S600シリーズ」を展示した(写真2)。「ECOモード」機能が搭載されており、スイッチを切り替えることで、従来より消費電力を54%低減できるという。ECOモードではイーサネットケーブルが50メートル以下ならば信号強度を下げ、さらに信号受信用LEDを消灯させる工夫がなされている。
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