NECのクラウドサービスには「SaaS型」「共同センター型」「個別対応型」の3タイプがある。共同センター型では、自社基幹システムで構築したグローバル標準プロセスベースのSAPシステムを顧客にサービス提供する。
国内ITベンダーとしてクラウドソリューションに力を入れているNEC。自社の“経営システム改革”を通して、国内外12万人のグループ社員全体を支える基幹業務において、業務プロセスの標準化、システムの一元化、クラウド型での利用モデル化を成し遂げた実績がある。
そのNECが特に注力するのがプライベートクラウドのサービス提供だ。
IT部門は経営層から、コスト削減、ガバナンスやセキュリティの強化、IFRS(国際会計基準)対応などさまざまな課題を投げ掛けられている。それと同時に戦略的なシステム、事業貢献できるシステム企画への比重も高めていかなければならない。これには標準化、統合化されたクラウド環境を使うのが有力な解決手段になってきている。
また技術的には仮想化の導入が拡大している。特定のシステムだけでなく全社レベルの統合インフラとして仮想化の導入が進行すればするほど、IT部門は全社横断のインフラを担う部門として、サービスレベルに対する責任が今まで以上に重くなってくる。
つまりIT部門は、技術的な課題を克服していくと同時に、企業内の文化やビジネスモデルの変革をも求められているのである。よって、プライベートクラウドの領域であっても、“持たざるIT”として外部サービスを活用することにより、全社的なITのサービスレベルに対する責任を軽減し、本来注力すべき領域へのシフトを加速させるという選択肢も出てきている。
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