今や、企業のソーシャルメディア活用は当たり前。一方でリスクも増大している。ソーシャルメディアをビジネスに有効利用するために、企業がわきまえるべき心得を紹介する。
今やソーシャルネットワークは日常生活の一部となった。ビジネスでソーシャルメディアを利用する中小企業も増えている。愛する人たちと写真を共有するにせよ、見込み客の攻略あるいは新市場への参入を目指すにせよ、人々や企業は先を深く考えずにソーシャルメディアに殺到している。しかし、この社会的大移動に、果たして陥穽はないのだろうか?
ソーシャルネットワークプロバイダーは、自社が管理するネットワーク上のデータを全て所有する。写真でも経歴書でも、あるいはニュース記事でも、ユーザーがソーシャルネットワーク上に何かをアップすれば、その瞬間、プロバイダーがそのコンテンツの所有者となり、勝手に利用できるようになる。そして多くの場合、ソーシャルネットワークからそうした情報を削除することは、ほぼ不可能に近い。
しかし、そんなに悪いことだろうか? もちろんケースによって異なるだろう。ソーシャルネットワークを利用するためにはアカウントの登録が必須だが、誰でも自由に参加できるため、そうしたメンバーシップ制も情報の保護という点では、ほとんど役に立たない。実際、Facebookなどのネットワーク上では、誰でも特定の組織または団体のページを作成することができるが、その権利は全ての人に与えられており、たとえネットワークのメンバーでなくても可能なのだ。
こうしたソーシャルネットワークの特性を考えれば、企業が流す情報は、全て一般公開を前提としたもの、あるいは正式な発表として確認したものでなくてはならない。それを確実なものにするためにも、ソーシャルネットワーク上における企業活動を管理する専任の担当者は、内部データの分類について十分に認識しておく必要がある。そうしたデータの分類には、少なくとも次の4つが含まれる。
このように分類された情報は、組織の内外でそれぞれのレベルに応じた保護を必要とする。
ソーシャルネットワーク担当者は、こうしたセキュリティレベルをしっかり認識し、経営上の重要な情報は絶対に外部に流出しないよう十分注意しなければならない。ソーシャルネットワークは既に定着している。今やインターネットユーザーの情報交換のためのポピュラーなメカニズムであり、社会を構成する重要な要素の一部だ。幅広く社会に普及したことにより、あらゆる規模の企業がその恩恵を享受している。
オフィシャルソーシャルネットワークポリシーを作成し、ソーシャルネットワーク上におけるプレゼンスの保守、管理に責任を持って、個々の情報が「Facebook対応」か、あるいは公開禁止かを識別できる有能な人材を配すること。それが内部機密の流出におびえることなく、ソーシャルネットワークのメリットを享受する唯一の方法である。どのように利用するかに細心の注意を払い、そのアドバンテージを最大限に活用しよう。
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