地域医療連携のポータルを目指すクラウド型電子カルテ「医歩ippo」診療所向け電子カルテ製品紹介:メディカルアイ

診療情報の外部保存の解禁を受け、既存の電子カルテに情報の公開機能を追加するケースが多い。一方、複数の医療機関による情報共有を前提として開発された電子カルテも登場してきた。

2011年12月08日 09時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]
photo メディカルアイの山口氏

 メディカルアイは、経済産業省の「地域見守り支援システム実証事業」、総務省の「諸外国におけるEHRの現状および課題に関する調査」など、医療・介護分野におけるコンサルティングの実績を持つ(関連記事:地域医療再生に向けた国家戦略とは?)。メディカルアイ 代表取締役 山口典枝氏は「地域の医療連携や遠隔支援など、新しい医療・介護モデルを実現する上で必要なツールを提供するために開発した」と、同社の電子カルテサービス「医歩ippo」の開発経緯を説明する。

情報共有を前提として開発された電子カルテ

 医歩ippoは、インターネットVPN経由で電子カルテ機能を提供し、データセンターのデータベースに情報を保存するクラウド型サービス。関西電力のグループ企業であるケイ・オプティコムのデータセンターを利用している(関連記事:クラウドコンピューティングが変える医療の未来)。

photo 医歩ippoの基本画面構成《クリックで拡大》

 医歩ippoは「過去の診療歴」「診療入力」「入力補助」の3つの画面を基本構成とする。処方や処置、検体などの入力パターンを登録でき、診察内容の入力作業を簡素化する。また、過去の情報を参照しながら、マウスクリックによってその内容を反映できる。さらにシェーマ図や画像の取り込みも可能で、紹介状などの文書作成もテンプレートを活用できる。

photo 入力パネルを設定すると、ツールの登録配置や色などを自由にカスタマイズできる

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