2015年03月18日 12時00分 公開
特集/連載

XP移行問題は終わっていない、Windows Server 2003サポート終了で“再燃”の理由はXPから移行したレガシーアプリをどうすべきか

「Windows Server 2003」のサポートが2015年7月に終了する。同じく2014年4月にサポートが終了した「Windows XP」向けアプリケーションをWindows Server 2003に移行している場合は、移行に関する大きな問題が待ち構えていることになる。

[Gabe Knuth,TechTarget]

 米MicrosoftのクライアントOS「Windows XP」のサポートが2014年4月に終了する随分前から、筆者は期限が迫っているプロジェクト(同OSのサポート終了に伴う移行)を完了するための代替策を提案してきた。それは、Windows XPの環境が必要な厄介なアプリケーションをサーバOS「Windows Server 2003」に移行することだった。

 Windows Server 2003はWindows XPのサーバ版である。そのためこれは理にかなった対応だった。Windows XP向けのアプリケーションはWindows Server 2003と互換性がある可能性が高い。また、Windows XPのサポート終了からWindows Server 2003のサポート終了まで15カ月の猶予があった。

 時間はあっという間に過ぎ去るもので、Windows Server 2003のサポート終了日である2015年7月15日は刻一刻と迫っている。Windows XPからの移行ほど業界全体を巻き込む騒ぎになることはないだろう。だが、一部の企業は問題に直面することになる。

 今もデスクトップの仮想化にWindows Server 2003を使用している企業は2種類に分けられる。1つは自ら望んで過去にとらわれている企業。もう1つは特定のアプリケーションが原因で過去にとらわれている企業である。

 自ら望んで過去にとらわれている企業は、Windows Server 2003が十分だと判断した企業だ。Windows Server 2003を単体で使用している場合もあれば、米Citrix Systemsの「Citrix XenApp」を利用している場合もあるだろう。至る所でフォークリフトアップグレードを余儀なくされた結果、これまで通りビジネスを継続することを選んだまでだ。そのような企業は数年の休息を楽しんだことであろう。だが、近々、かなり大掛かりなアップグレードに着手することになる。

 リリースから12年が経過したWindows Server 2003の維持を選ばなかった企業もある。Windows Server 2003が足かせになるからだ。しかし、企業が古くなった既存のアプリケーションをサポートしなければならない事例は少なくない。筆者のようにWindows XPのアプリケーションをWindows Server 2003に移行するように提案したことも、その一例だ。その他には、32ビットのOSが必要な16ビットアプリケーション、Microsoftの「Internet Explorer(IE) 6/7」が必要なブラウザアプリケーションに関連するもの、とにかく新しいOSと互換性がないアプリケーションもあるだろう。

 Windows XP/Windows Server 2003が必要なアプリケーションを使用している企業は困った状況に陥っているかもしれない。だが、この移行を楽にするために行えることは幾つかある。

今もWindows Server 2003を使用している場合にすべきこと

 ブラウザベースのアプリケーションについては、米Browsiumの「Browsium」をはじめとしたブラウザ仮想化プラットフォームの使用を検討することができる。このプラットフォームを利用すると、最新のブラウザでレガシーWebアプリケーションが使用可能になる。各アプリケーションはスタンドアロンアプリケーションとして処理される。つまり、システム要件が異なる2種類のアプリケーションを同じシステムで同時に実行することができる。例えば、IE 6および特定のバージョンの米Oracleの「Java」が必要なアプリケーションと、IE 7および別のバージョンのJavaが必要なアプリケーションだ。

 一方、16ビットのサポートが必要なアプリケーションについては、幾つかの選択肢がある。アプリケーションを配信するリモートデスクトップセッションホストプラットフォームが必要な場合は、Microsoftの「Windows Server 2008」を使用する以外に選択肢はない(バージョンはR2でないことに留意されたい)。

 XenAppを使用している場合、Windows Server 2008で実行可能なバージョンは「Citrix XenApp 5」のみである。だが、XenApp 5は2015年1月に製品サポートが終了している。正式には、MicrosoftがWindows Server 2008のサポートを2020年1月に終了するまで、サポートは終了しない(「Windows 7」のサポート終了も同じタイミングである)。ただし、提供されるのは有償のサポートと緊急パッチのみだ。また、XenApp 5を使用している場合は、数世代前の製品を使用していることになり、バックエンド全体は最新の状態から程遠い。古いプラットフォームを別の古いものに交換しているにすぎない。

 16ビットアプリケーション(32ビットOSが必要なもの)にとって、より適切な選択肢はデスクトップOSを使用することだ。Windows 7と「Windows 8」だけでなく、「Windows 10」でも32ビット版があり、問題を解決できるかもしれない。これらの仮想デスクトップはVDIプラットフォームやDaaS経由で物理PCに配信できる。

 もちろん、最もお勧めするのは、問題を引き起こすアプリケーションと完全に別れを告げて、デスクトップとアプリケーション配信プラットフォーム全体を近代化することだ。だが、まだ幾つかの選択肢が残されている事実を知っておくのは良いことだろう。単にWindows Server 2003をWindows XPの代わりに使うよりも多くの作業が必要になるが、今後の移行を簡略化する一助となるだろう。

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