テレワークの運用ルールと評価制度を考える【第6回】
シンプルで安全に、中堅・中小企業にベストなテレワーク製品導入ガイド(1/3 ページ)
テレワークを実現するために最低限必要なシステムは何だろうか。中堅・中小企業向けに、費用が安くて簡単に運用できる具体的な製品について解説する。
連載について
本連載ではTechTargetジャパンの読者である情報システム部門の読者に対して、中堅・中小企業におけるテレワークの導入をテーマに、IT以外も含めた包括的な情報をお届けする。「日本の現状」「企業事例」「導入までのプロセス」「労務管理上の留意点」「行政の支援制度」「関連製品/サービス」と、全6回の連載で各項目を解説する。
これまでの連載では、主にテレワークの制度や管理の課題について述べてきた。最終回は中堅・中小企業がテレワークを実現するために最低限必要なシステムは何かという視点で、費用が安く、簡単に運用できる具体的な製品について解説する。
製品内容や価格などについては、2016年3月時点の製品情報を収載した「テレワーク関連ツール一覧(第1版)」(発行:日本テレワーク協会)を基に、2016年9月時点の情報にアップデートして紹介する。そのため、最新情報は必ず自身でWebサイトなどを確認してほしい。本稿では、製品が備える機能の全てではなく、内容に沿った一部の機能のみを紹介している。
併せて読みたいお勧め記事
中堅・中小企業のテレワーク実現のポイントを考える
- テレワークは社員の価値を浮き彫りに――向いてないのはどんな人?
- “在宅勤務あるある”の課題を解決、中堅・中小企業が本気でテレワークを導入するには?
- 在宅勤務を取り入れた中小企業が実感したリアルな課題とメリット
ユニファイドコミュニケーション製品選びのヒント
テレワークに向いた仕事とは
テレワークとは、普段の社内業務を、ITを用いることで勤務先(所属組織のオフィス)以外の場所(在宅、モバイルワーク、サテライトオフィスなど)で実施することだ。
では、社内業務のうち、テレワークに向いている仕事は何か。オフィスワークを3つに分類して、テレワークに向いているかどうかを表1にまとめた。
| オフィス業務分類 | 業務内容 | テレワークでの実現可能性 |
|---|---|---|
| デスクワーク | 自席でする各種業務。資料閲覧、情報検索、資料作成、メール送受、レポート作成、決裁、スケジューリングなど | PCの利用により資料や情報を電子化していれば、リモートアクセスすることで、ほとんどの業務をテレワークで実施可能 |
| ミーティング | 各種会議や打ち合わせ。社内のミーティング、他社とのミーティング、顧客との営業ミーティングなど | テレビ会議に代表される映像音声通信により、相手の姿を見ながら会議が可能。資料の共有もできる |
| オペレーション | 実物や実機を操作する各種業務。制作、検査、出荷、配送、顧客へのデモンストレーションなど | 物理的な操作を伴うため、テレワークでの実現は現段階では極めて困難。高機能な遠隔操作ロボットなどの実用化が必要 |
出典:日本テレワーク協会作成資料を基に一部変更
デスクワークは、ペーパーレス化(電子化)さえできていればPCでできる。まずは、ペーパーレス化をきちんと進める必要がある(そのツールも多数あるが、紹介は控える)。ペーパーレス化している範囲でテレワークをすることを考えてみよう。
超簡単テレワーク環境
例えばデスクワークのうち、メールとスケジューラーだけクラウドサービスを導入して、社外や在宅環境でも利用できるようにした「超簡単テレワーク環境」が、特にスモールスタートな始め方だ。主な製品は下記の通り。無償利用できるものから有償版まで、サービス規模によっても選択肢は数多くある。
- Webメール
- 例:Googleの「Gmail」やMicrosoftの「Outlook.com」など
- スケジューラー
- 例:Googleの「Googleカレンダー」やMicrosoftの「Outlook」など
業務ファイルをWebメールに添付したり、ファイル共有サービス(「Googleドライブ」「OneDrive」「Dropbox」など)でやりとりしたりすれば、これでもう、自宅のPCでテレワークが可能だ。自宅のPCには必要に応じて、「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」などのソフトウェアをインストールする。仕事の予定や締め切りなどは、スケジューラーに入力しておけば上司と共同で管理できる。
ただし、ここで気を付けるべきは「セキュリティ」だ。自宅で使うPCには、社内と同程度の強固なセキュリティ保護をかけておく必要がある。クライアントPCだけでなく、ネットワーク環境のセキュリティも重要だ。
会社によっては、「セキュリティポリシー」の問題が生じることもある。メール添付やファイル共有サービス利用によって、重要な業務ファイルを社外に持ち出す行為を、セキュリティポリシーで禁止する会社は少なくない。
超簡単テレワーク環境の利用においては、会社が許可するセキュリティ条件をどこまで保証しているか、ということを常に意識する必要がある。逆に、テレワークで扱う情報を、セキュリティポリシーにおいて重要でない範囲に限定するのも、1つの方法だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
テレワークの運用ルールと評価制度を考える
本連載ではTechTargetジャパンの読者である情報システム部門の読者に対して 、中堅・中小企業におけるテレワークの導入をテーマに、ICT以外も含めた包括的な情報をお届けする。「日本の現状」「企業事例」「導入までのプロセス」「労務管理上の留意点」「行政の支援制度」「関連製品/サービス」と、全6回の連載で各項目を解説する。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[サイボウズ株式会社] DXに必要な「Dスキル」「Xスキル」を持った人材を育成するには? -
市場調査・トレンド
[サイボウズ株式会社] データで見る、DXが「順調に進む企業」と「つまずく企業」の違い -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 賛否が割れがちな「Notesからの移行」 新環境への移行を納得してもらうには? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] 農林中金に学ぶ内製開発 処理効率を約2倍に高めAI活用も加速させた方法とは? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] NTTグループのデジタル変革術、17万人が利用する決裁プロセス刷新の全貌
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
2
「ITインフラとデータ保護・バックアップ対策」に関するアンケート
-
3
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
6
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
7
「Linuxサーバの長期運用とRed Hat Enterprise Linux」に関するアンケート
-
8
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
9
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
10
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
7
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
8
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
9
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー