弱点だったコストもTCOでは優位に
「全てのストレージがフラッシュになる時代は確実に来る」の技術的根拠は?(1/3 ページ)
オールフラッシュアレイストレージのTCOの優位性(電力や冷却に要する費用の少なさ、処理能力の高さなど)は、企業がアクティブワークロードの保存に使用する理由にもなる。
オールフラッシュストレージシステムはソリッドステートドライブ(SSD)で構成されており、回転するプラッタ(この記事ではディスクと呼ぶ)がないおかげで非常に高いパフォーマンスを発揮する。SSDは、初めHDDと組み合わせたハイブリッド構成でストレージシステムに搭載された。だが今では、主要な全てのストレージベンダーがSSDのみのアレイを販売している。
オールフラッシュアレイ(AFA)ストレージは、HDDと比べてまだ容量単価が高いが、電力と冷却の必要量の少なさやパフォーマンスの高さから、企業はTCO(総所有コスト)については、AFAストレージに優位性を見いだせる。また、フラッシュはディスクよりも常に高価だが、普及拡大とともに値下がりが続いている。
AFAストレージは、当初は基幹ビジネスアプリケーションの保存に使われたが、現在では、多くの企業で全てのアクティブワークロードの保存に使われるようになっている。
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AFAストレージの実装の利点と弱点
AFAストレージシステムのHDDアレイに対する主な優位点は、パフォーマンスだ。SSDはランダム読み書きが格段に速い。HDDで必要なヘッドの移動が発生しないからだ。さらに、SSDはHDDより転送レートが高く、応答も早い。
摩耗や破損の恐れがある可動部品がないため、SSDは通常、HDDより信頼性が高い。その上、電力や冷却に要するコストは少ない。これらは多くのデータセンターで不足しがちだ。
フラッシュシステムでは基本的に、システムに保存されたどのビットの読み込み時間も同じだ。次のデータビットにアクセスするために物理ヘッドが移動するのを待つことがないので、最小、最大、平均の読み込み時間はかなり近いことが多い。
これに対し、書き込み時間はばらつくことがある。HDDではセクター(512バイト)単位で書き込みを行うが、SSDでは、消去と再書き込みをブロック単位で行う必要があり、ブロックのサイズは製品によって512バイトから4MBまでさまざまだからだ。
フラッシュはHDDと比べて非常にパフォーマンスが高いため、SSDベンダーは、重複排除をアクティブストレージに実装してきた。重複排除のアルゴリズムは、「同じデータブロックが複数の場所に保存されているケースを探す。重複ブロックが見つかったら、それらを削除し、オリジナルのブロックを指すプレースホルダーを残しておく」という仕組みだ。この処理は、重複の調査と、書き込み済みデータの変更作業の両方において、かなりの電力を消費し、ストレージへの多くのアクセスを発生させる。
重複排除はもともと、バックアップやアーカイブに利用されており、重複したデータブロックを発見し、1つのブロックだけを保持することが目的だった。だが、オールフラッシュアレイが高いパフォーマンスを発揮することから、重複排除プロセスはオフラインストレージからオンラインストレージへと対象が広がり、有効容量を実容量の数倍に引き上げるために、データ圧縮と組み合わされて機能するようになっている。
以前、オールフラッシュストレージには弱点があった。まず、ディスクを使うストレージと比べてまだ高価だった。加えてSSDは最近まで、HDDより容量が少なかった。ただ、フラッシュ価格の低下とともに、どちらの点も改善されている。電力と冷却のコストも考慮すると、SSDは多くの場合、高い費用対効果を発揮できるようになっている。
大容量SSDも登場しており、近いうちにHDDの容量を超える見通しだ。2016年には業界初の15TB SSD搭載のストレージアレイがリリースされ、ベンダーのロードマップでは、さらに大容量のドライブが計画されている。
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