ブロックチェーンはビットコインから生まれた技術だ。この技術の企業への導入が検討されている。「Hyperledger Fabric」のようなフレームワークは、ブロックチェーンの企業導入を後押しする可能性がある。
ブロックチェーンは、暗号通貨として初めて登場したビットコインを支える技術だが、ビットコインほど大きな話題になったわけではない。ただしビットコインの影響を受け、ブロックチェーン技術が広まっているのは間違いない。「Hyperledger Fabric」などのフレームワークによって、企業向けに導入される時期に来ているのかもしれない。
大手企業も新興企業もこぞって、この新しい技術をトランザクションとデータの分散に利用しようとしている。ビットコインネットワークと同様、ブロックチェーンはトランザクションの実行方法とデータの処理方法を変える可能性がある。
B2Bアプリケーションが、ブロックチェーン導入の最初の領域になるかもしれない。IBM Cloudグループのブロックチェーン技術部門でバイスプレジデントを務めるジェリー・クオモ氏によると、B2Bアプリケーションのプロセスは、「ブロックチェーンを使って見直す」のに適しているという。
この見直しを進めるには、多くの変化が必要になる。だがクオモ氏は、企業向けブロックチェーン技術を利用することで、将来得られるメリットを引き合いに出す。
「現在は全員がそれぞれ独自に台帳のコピーを保持する。複数のトランザクションが不首尾に終わると、存在する全ての台帳の照合が必要になる」(クオモ氏)
このような照合は、商取引において非常に手間と時間のかかる作業の1つだ。複数の台帳の内容についてもめ事が起きるのは普通のことだ。「ブロックチェーンでは、全員が同じデータベースを使用することになる」とクオモ氏は言う。事実、全員が同じ台帳を使用する。ただし、それは分散型の台帳になる。
ビットコインの基盤となるブロックチェーンはP2P(ピアツーピア)ネットワークを作成する。このネットワークでは、ハッシュコードを識別することで暗号化されるデータのブロックが相互に結び付けられる。ユーザーの匿名性は維持されるが、参加者全員がネットワークに格納されたブロックのコンテンツを見ることができる。
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