クラウド認定資格は取るべき? クラウドエンジニアのキャリアパスを描くAIやサーバレス人材も需要増

クラウド技術やデプロイモデルの高度化が進む中、将来にわたって有効なキャリアを築くことが重要になっている。専門家のアドバイスを参考に履歴書をチェックしてみよう。

2018年06月05日 05時00分 公開
[David LinthicumTechTarget]

 クラウドエンジニア市場は絶えず進化している。サーバレスからAI(人工知能)まで、さらにはマルチクラウドなど、さまざまな技術が新たな可能性を生み出しているからだ。IT担当者がクラウドコンピューティングのキャリアパス形成を成功させるには、こうした動向や進展を注視する必要がある。

 個々のベンダーがクラウドコンピューティングのキャリアに及ぼす影響は依然として大きい。例えば一部のIT担当者は、特定のベンダーのクラウドに関わる仕事を続けることを選び、「AWS認定ソリューションアーキテクト」のような認定資格の取得に力を入れる。あるいは、特定のクラウドを補完する技術に特化し、セキュリティや統合、データベースなどのスペシャリストとしてキャリアを積むケースもある。

 だがマルチクラウドのような技術の人気が高まっており、一部のIT担当者は、ピンポイントで的を絞るのではなく、ゼネラリストの視点を持つようになっている。“狭く深く”を目指すよりも、幅広いスキルを身に付けようというわけだ。

クラウドのキャリアパスを描く

 では、あなたはクラウドコンピューティングの適切なキャリアパスを歩んでいるだろうか。

 クラウド関連の仕事は、他のIT職よりも急速に進化している。これは高収入を得るチャンスにつながる。企業が要件に合う人材を獲得しようと懸命だからだ。今はニーズが変化しているだけになおさらだ。

 クラウド業界は常に流動的であるため、短期的にも長期的にも有利になる柔軟なスキルを身に付けなければならない。こうしたスキルには、以下のようなものがある。

マルチクラウドサポート

 ほとんどの企業は、マルチクラウド戦略を持っているか、これから進める計画だ。この戦略には一般的に、複数のプロバイダーのパブリックIaaSや、それらをサポートするツール、例えばクラウド管理プラットフォーム、クラウドサービスブローカ、セキュリティおよびガバナンス専用ツールなどが含まれる。この戦略に関わる人気の仕事には、マルチクラウド技術者、クロスクラウドデータベーススペシャリスト、クラウドポータビリティーアーキテクトなどがある。これらの仕事では通常、データ統合ツール、構成管理、DevOpsの知識が必要になる。

AIやサーバレスを使える人材も需要が増える見通し

 ほとんどの企業は、まだAIやサーバレスの導入の初期段階にある。だが、これらの技術に関わる人材を積極的に採用しようとするだろう。これらの技術をクラウドで利用するからだ。

 例えば、企業はAIに関しては、データサイエンスの経験や、クラウドネイティブサービス(「Azure Machine Learning」や「Amazon SageMaker」など)の知識があるクラウド担当者を探すだろう。

 サーバレスについては、この技術のユニークな管理やコスト構造を理解しているIT担当者を高く評価するだろう。


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