「DevOps」の考え方をネットワーク運用にも取り入れるのが「NetOps」だ。どのような点を重視してNetOpsを実践すればいいのだろうか。
前編の「『NetOps』とは何か? DevOps時代のネットワーク運用方法」では「NetOps」の概要や、それに基づく取り組みを進めることで得られる利点を説明した。NetOpsとは、開発チームとITインフラの運用チームが共に行動することで開発の速度や正確性を高める「DevOps」の手法を、ネットワーク運用に取り入れる概念だ。後編では、NetOpsに基づく取り組みをする際にどのようなポイントを重視すべきなのか、今後はデータセンターの中でネットワーク運用がどのように変わるのか、といった点を解説する。
NetOpsはDevOpsの影響を大きく受けている。これら2つの関係性はそれだけにはとどまらない。この2つの手法を組み合わせることで、これまでのネットワークが抱えていた問題に対処可能になる。そのためにはNetOpsチームとDevOpsチームが連携するツールを用意することが必要だ。「ツールを共有することで、ITシステムの運用全般にメリットをもたらし、結果的に全体を強化できる」。そう語るのは、調査会社Nemertes Researchで最高情報責任者(CIO)とプリンシパルアナリストを務めるジョン・バーク氏だ。DevOpsの手法を取り入れている環境があれば、NetOpsチームはより効率的に課題に取り組むことができるという。
ネットワークの運用チームが、DevOpsの考え方を採用してNetOpsを取り入れれば、DevOpsチームと同じようなメリットを享受できる。「DevOpsは変更管理の簡略化に役立つ」とバーク氏は言う。NetOpsチームは変更管理を簡略化することで、ネットワーク運用の自動化に一歩近づくことができる。ただしネットワークチームの中には、自動化がネットワークに与える影響に対して、依然として慎重な姿勢を取る担当者が少なくない。この傾向はNetOpsの普及を鈍化させる懸念材料になる。
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