2019年11月13日 08時00分 公開
特集/連載

量子コンピューティングに一歩前進クラウド経由でアクセス可能な量子コンピュータセンターをIBMが開設

量子コンピュータをクラウド経由で利用できる量子計算センターが開設された。IBMの目的や既に始まっているプロジェクトを紹介する。

[Cliff Saran,ITmedia]

 IBMが、商業利用や研究活動を目的とした量子計算センターを米ニューヨークに開設した。同センターは、商用ユースケースの調査・研究のために、クラウド経由でアクセス可能なハードウェアとオープンソースソフトウェアを提供する。

 同センターには20量子ビットのシステムが5台ある。IBMによると、1カ月以内にこのシステムを14台に拡張する予定で、その中には53量子ビットの量子コンピュータも含まれるという。この新しい量子コンピュータは、業界で初めて外部からアクセスできるようになった単一かつ最大の汎用(はんよう)近似量子コンピューティングシステムだというのがIBMの見解だ。

 IBMは量子コンピューティングプログラムを用意して、新しい量子アプリケーションの開発を促している。同社によると、このプログラムによって80近くの商業顧客、学術機関、研究機関との密接なパートナーシップをサポートするという。

 量子コンピューティングプログラムは、実際のビジネスユースケース向けに量子コンピューティングアルゴリズムを研究、開発することが目指だ。IBMによると、量子コンピューティングの進化は、新薬剤や新素材のような未来の科学的発見、サプライチェーン最適化の大幅な改善、財務データをモデル化して投資を改善する新しい方法などへの扉を開く可能性があるという。

 IBMがこのプログラムを通じて取り組んでいる量子プロジェクトには、オプション価格の設定に関するJP Morganとの協業がある。この取り組みでは、ゲート方式の量子コンピュータで金融オプションとそのオプションのポートフォリオの価格を設定する方法論の構築が行われている。

 IBMによると、古典的なモンテカルロ法よりも量子コンピューティングシステムの方がはるかに高速だという。




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