さまざまなHCI製品が登場するにつれて、CI製品とHCI製品の境界線が曖昧になってきた。最近登場した製品を含めて、HCI製品の特徴を整理する。
「コンバージドインフラ」(CI)製品と「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)製品の違いが曖昧になってきた。最近は名称にHCIを含む製品も登場している。ただし製品名にHCIを含むだけで実際には本来のHCI製品の定義を満たしておらず、CI製品に分類した方が適切である製品が少なくない。
例えばNetAppの「NetApp HCI」という製品がある。これはサーバとストレージシステムを別々の筐体として組み合わせた製品で、CI製品の構成に近い。ストレージシステムにはフラッシュストレージを採用した「NetApp SolidFire」を使用する。
Hewlett Packard Enterprise(HPE)の「HPE Nimble Storage dHCI」はフラッシュストレージシステム「HPE Nimble Storage」とラックサーバ「HPE ProLiant DL」を組み合わせている。構成はNetApp HCIによく似ていてCI製品に近い。
「CI製品に似た製品は、HCI製品に求められる拡張性などの一般的なニーズを満たすことが難しい」と指摘しているわけではない。定義上は本来のHCI製品ではないということだ。
NetApp自身はNetApp HCIについてオンプレミスで運用する「ハイブリッドクラウドインフラ」だと説明している。HPEはHPE Nimble Storage dHCIの製品名に「d」を付けている。これは「disaggregated」(分離型)の頭文字になっていて、構成要素が分離していることを表現している。つまり製品名にHCIを含むものの、アーキテクチャはサーバとストレージシステムが分離しているため、もはや本来のHCI製品には分類できない。
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