Microsoft 365(Office 365)のバックアップ&リカバリー入門【後編】
「Microsoft 365」のバックアップで重要な「RPO」「RTO」の基本的な違い
「Microsoft 365」(Office 365)で重要なデータを扱う場合は、消えてしまったデータの復元方法を事前に検討することが欠かせない。どのような点を考慮してDR計画を練ればいいのだろうか。
サブスクリプション形式のオフィススイート「Microsoft 365」(Office 365)のバックアップとリカバリー(復旧)に利用できるサードパーティー製のツールは幾つかあることは、前編「『Microsoft 365』の標準バックアップ機能では何ができ、何ができないのか?」で紹介した通りだ。こうしたバックアップ/リカバリーツールをMicrosoft 365のディザスタリカバリー(DR)計画に役立てるには、どのようなポイントを考慮に入れればよいのか。
「RPO」と「RTO」を考慮に入れる
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「Microsoft 365」とは
Microsoft 365のデータのバックアップ/リカバリーにおけるポイントは、他のデータの場合と大きな違いはない。最初に考慮すべき点は、データをどこに復元するかだ。Microsoft 365の各サービスのデータは、Microsoft 365が稼働するデータセンターに復元する必要がある。ただしMicrosoft 365のオンプレミスサーバ製品を併用している場合は、オンプレミスのインフラにデータを復元する方法もある。その場合、利用するバックアップ/リカバリーツールは、オンプレミスのインフラからMicrosoft 365のデータセンターにデータを復元できる機能を持っている必要がある。
DRにおいて重要な要素は、過去のどの時点までのデータを復元できるかを示す「目標復旧時点」(RPO)だ。RPOによって、データのバックアップを取得する頻度と、障害発生時に失われる可能性のあるデータ量が決定する。例えば「RPOが5分」は、データを5分ごとにバックアップし、最低限5分前までのデータを維持しなければならないことを意味する。
データを復元する速度を示す「目標復旧時間」(RTO)も考慮する必要がある。Microsoft 365の各サービスのデータは、Microsoft 365が稼働するデータセンターにある。そのためオンプレミスのインフラからデータを復元しようとすると、インターネット回線の帯域幅(回線容量)が制約となる可能性がある。クラウドサービスとして利用可能なバックアップ/リカバリーツールを利用すれば、オンプレミスのインフラからデータを復元するよりも優れたRTOを設定できる可能性がある。バックアップとリカバリーに要する現実的な時間については、バックアップベンダーに確認することをお勧めする。
バックアップとリカバリーにおける重要な問題の中には、データの粒度もある。理想は特定のファイルやメールなどのデータを個別に復元できるようにすることだ。Microsoft 365のデータを対象にしている一般的なバックアップ/リカバリーツールは、細かな粒度でデータを復元できる。ただしバックアップ/リカバリーツールによっては、1つのメールを復元するためにエンドユーザーのメールボックス全体を復元しなければならないので、その点を確認した方がよい。
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