Alibaba Cloudは世界で200種類を超えるクラウドサービスを提供する。同社の代表的なネットワーク関連サービスとデータベースサービスを説明する。
Alibaba CloudはAmazon Web ServicesやMicrosoft、Googleと同様、豊富なクラウドサービスを提供するクラウドベンダーだ。前編「Alibaba Cloudの『ECS』『Bare Metal Instance』『ACK』『Function Compute』の基礎」と中編「Alibaba Cloudの『OSS』『Apsara File Storage NAS』『Block Storage』の基礎」に続く本稿は、Alibaba Cloudの代表的なネットワーク関連サービスとデータベースサービスを取り上げる。
「Virtual Private Cloud」(VPC)は、各ユーザー企業のAlibaba Cloudアカウント専用の隔離されたプライベートネットワークだ。IT部門はIPアドレス範囲やルーティングテーブル、ネットワークゲートウェイを定義することで、自社の要件に合わせてVPCを調整できる。他のVPCやオンプレミスデータセンターにVPCを接続させることが可能だ。
ロードバランサーサービスの「Server Load Balancer」(SLB)は、仮想マシンサービス「Elastic Compute Service」(ECS)の複数のインスタンス(仮想サーバ)間にトラフィックを分散させる。これにより単一障害点のリスクを回避して可用性を向上させることができ、トラフィックが急増したときでも素早い応答時間を実現する。
DNS(ドメインネームシステム)サービスの「Alibaba Cloud DNS」は、エンドユーザーからのリクエストをWebサイトやアプリケーションサーバにルーティングする。毎秒最大数億件のリクエスト(DNSクエリ)を処理できる。DNS攻撃を防御するセキュリティ機能も備える。
「Alibaba Cloud DNS PrivateZone」は、VPCと併用するプライベートDNSサービスだ。IT部門はAlibaba Cloud DNS PrivateZoneを使用して、VPC内でIPアドレスとドメインネームのひも付けができる。Alibaba Cloud DNS PrivateZoneを使用すると、指定したVPC以外のネットワークから、プライベートドメインへのアクセスを禁止できる。
データベースサービスの「ApsaraDB for PolarDB」は、「MySQL」「PostgreSQL」「Oracle Database」といった主要なリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)と互換性があり、最大100TBまでのデータを扱える。
「ApsaraDB for MongoDB」はオープンソースのドキュメントデータベース管理システム「MongoDB」をAlibaba Cloudで利用するためのデータベースサービスだ。
「LedgerDB」は、ブロックチェーンを用いたデータ監査機能を提供する台帳データベースサービスだ。1つの台帳につき毎秒30万トランザクションを実行できる。
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