2021年01月20日 05時00分 公開
特集/連載

「CloudEndure」「Azure Site Recovery」とは? AWSとAzureの主要DRaaSAWS、Azure、GCPのDRaaS【中編】

災害時に備えた予備のインフラをクラウドサービスとして利用できる「DRaaS」。主要クラウドベンダーのうち、Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureの主要なDRaaSを取り上げる。

[Kurt Marko,TechTarget]

 「DRaaS」(Disaster Recovery as a Service)は、災害復旧(DR)に必要なインフラをクラウドサービスとして利用できるサービスだ。DRサイトを導入するときのコストを削減し、運用をシンプルにする。前編「いまさら聞けない『DRaaS』の基礎 災害対策にクラウドを使う意味は?」に続く本稿は、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoftなどのクラウドベンダーが提供するDRaaSを説明する。

AWSのDRaaS

 AWSは2019年にクラウド移行ツールベンダーのCloudEndureを買収した。CloudEndureの技術を基にしたAWSのサービスに、DRaaSの「CloudEndure Disaster Recovery」とクラウド移行サービスの「CloudEndure Migration」がある。

 ユーザー企業はCloudEndure Disaster Recoveryを利用することで、オンプレミスのインフラや他ベンダーのIaaS(Infrastructure as a Service)とAWS間、またはAWSの「リージョン」(地域データセンター群)間でデータを複製できる。CloudEndure Disaster Recoveryはその他、アプリケーションの最新状態または過去のある時点へと復旧するPITR(ポイントインタイムリカバリー)機能や無停止のリストア訓練機能などを備える。

 IT管理者は、VMwareのDRソフトウェア「Site Recovery Manager」と、サーバ管理ソフトウェア「vCenter Server」の拡張機能であるレプリケーション機能「vSphere Replication」を使用して、AWSをDRサイトにすることもできる。VMwareのソフトウェアをAWSのクラウドサービス群で実行できる「VMware Cloud on AWS」を併用すれば、オンプレミスのインフラでDRサイトを構築する場合とほぼ変わらなくなる。

Microsoft AzureのDRaaS

 MicrosoftはAWSと同様、買収を通じてDRaaSを強化しつつある。同社のDRaaS「Azure Site Recovery」を利用することで、IT管理者はオンプレミスのインフラで運用中のアプリケーションをAzureに複製できる。Azure Site Recoveryは、Azureのリージョン間での複製に加えて、「Windows」を実行しているAWSのインスタンス(仮想サーバ)をAzureに複製する際にも利用できる。無停止のリカバリーテストやRPO(目標復旧時点)とRTO(目標復旧時間)の設定などの機能を搭載する。

 Azure Site Recoveryは、リカバリー自動化プロセスのカスタマイズ機能も備える。複雑なシナリオはランブック実行サービスの「Azure Automation」やコマンドラインインタフェース(CLI)の「Azure PowerShell」を使って実行できる。


 後編は、Googleの「Google Cloud Platform」やIBMの「IBM Cloud」、Oracleの「Oracle Cloud Infrastructure」で利用できるDRaaSを説明する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news158.jpg

「リベンジ消費」は限定的、コロナ禍以前の状態に完全に戻ると考える人はわずか25%――野村総合研究所調査
コロナ禍が収束した場合の生活者の消費価値観や生活行動はどうなるのか。野村総合研究所...

news176.jpg

Teslaが成長率1位、LVMHグループ5ブランドがランクイン 「Best Global Brands 2021」
毎年恒例の世界のブランド価値評価ランキング。首位のAppleから10位のDisneyまでは前年と...

news056.jpg

「巣ごもり消費」で選ばれるブランドになる「シャンパンタワー型コミュニケーション戦略」のすすめ
「巣ごもり消費」はPRをどう変えたのか。コロナ禍における需要喚起に有効なB2C向けの統合...