「教育機関は攻撃者に狙われやすい」とセキュリティの専門家は指摘する。それはなぜなのか。オンライン教育の導入で新たなセキュリティ問題に直面する教育機関が、今知っておくべき現実を整理する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で、教育機関は対面授業を避け、オンライン教育への移行を迫られた。それを受けてオンライン教育システムを急きょ用意した教育機関には、さまざまな脆弱(ぜいじゃく)性が生じた。
攻撃対象領域が拡大していることへの認識不足も懸念事項だ。「オンライン教育ツールを実際に導入している教職員の間では、この点に対する理解があまり進んでいない」と、エンドポイントセキュリティベンダーMorphisecでセキュリティ戦略部門バイスプレジデントを務めるアンドリュー・ホーマー氏は指摘する。
「教員は、セキュリティリスクが高まる前触れがどのようなものかを理解していない」とホーマー氏は語る。教育機関がセキュリティ対策をしていないコミュニケーションツールを使用したり、更新やパッチが適用されていないPCが教育機関外に配置されたりしている点を考慮すると、既に教育機関のPCが攻撃を受けていても驚きではない。
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