一流ブランドが実践する「マルチチャネルマーケティング」の鉄則マルチチャネルマーケティングの実例5選【第1回】

効果的なマルチチャネルマーケティングを実践している企業は、ブランドリーチとメッセージング、一貫性、エンゲージメント、体験を重視している。重要なのはそれを顧客が好む手段で提供することだ。その具体策とは。

2021年12月24日 05時00分 公開
[Griffin LaFleurTechTarget]

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 一流ブランドは、製品やサービスを用意するだけで有名になったわけではない。誰からも知られる存在になるためには、顧客が好むチャネルを通じて顧客に接する必要がある。

 そうしたブランドは顧客や見込み客の全体的な体験を非常に大切にする。そのためオンラインであれ、オフラインであれ、効果的で魅力的な体験を顧客に提供することを目指している。コンテンツとマーケティング、宣伝活動によって、ターゲットとする顧客に素晴らしいユーザー体験を提供したいと考えるのだ。

 自社のコンテンツが見込み客の目に留まるよう、彼らは顧客が日常接しているさまざまなチャネルを活用する。例えば検索エンジンやブログ、メール、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、動画・音声共有サービスなどだ。もちろん印刷媒体やテレビなど従来のオフライン媒体を使うこともある。

 マルチチャネルマーケティング戦略はブランド体験を育み、パーソナライズされた体験を強く求める忠誠心の高い顧客との間にエンゲージメント(関係性と信頼関係)を築く。その戦略には、適切なマーケティングを確実に組み合わせるために、繊細さと積極性の両方が求められる。

一流ブランドが実践 「マルチチャネルマーケティング」戦略の要素

 本稿が取り上げる企業は、以下のようなマルチチャネルマーケティング戦略を採用している。

  • ブランドリーチ
    • ブランドの認知度を高めるため、顧客が利用する人気のチャネルでリーチ(広告到達率)を拡大し、宣伝する。
  • メッセージング
    • 反響の程度やキャンペーンの成否を予測するために、ターゲットとする購入者からのメッセージを利用する。
  • 一貫性
    • 顧客が利用する可能性がある全てのチャネルで一貫したマーケティングメッセージを届ける。
  • エンゲージメント
    • Webサイト、ブログ、メールを使って、マーケティングメッセージコンテンツを配信する。一方SNSを使って見込み客に関わる。見込み客にコンテンツを届ける場合でも、顧客に直接働きかける場合でも、個人的かつ相互に影響をもたらす体験が、長期的な成功につながる可能性がある。
  • 体験
    • 見込み客が複数のチャネルで企業と接する場合、個々の体験を密接に融合させることで1つの統一されたメッセージを届ける。

 世界的な大企業であれ小さな企業であれ、効果的なマルチチャネルマーケティング戦略を築くことは可能だ。次回以降は、マルチチャネルマーケティング戦略を採用している企業の実例を5つ紹介する。なお掲載順序はランク付けを意図するものではない。

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