工場新設や競合との事業提携、企業買収とIntelが攻めに出ている。パット・ゲルシンガーCEO体制になった同社は競争力を取り戻すのか。
Intelは半導体業界で競争力を保つための投資に積極的だ。同社は2022年2月、イスラエルの半導体製造企業Tower Semiconductorを54億ドルで買収すると発表した。この買収発表の他にも、Intelはオハイオ州の半導体工場建設、IBMやTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)との半導体分野における提携を発表している。
新体制になったIntelは何を狙っているのか。工場新設や事業提携は主にCPUに重点を置いているが、Tower Semiconductor買収の照準は違う。
Tower Semiconductorは自動車、医療機器、産業装置など幅広い分野に強みを持つ半導体製造企業だ。無線機器や産業用センサー、電子設計自動化(EDA)といった特殊分野における技術提供を特徴としている。
Intelのパット・ゲルシンガーCEO(最高経営責任者)はTower Semiconductorの買収について、「当社の最先端技術をTower Semiconductorの技術で補完することによって、均衡の取れた組み合わせが提供できる」と説明する。最先端の分野だけではなく、市場が成熟している汎用(はんよう)の半導体製品でも差別化が可能になるとIntelは見込む。
ファウンドリー(半導体の受託製造)事業も、今後Intelが強化を狙う分野の一つだ。「Tower Semiconductorの専門技術、地理的な展開、サービスを重視した経営は、『世界の主要ファウンドリー企業になる』というIntelの目標を前進させるステップだ」とゲルシンガー氏は語る。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「TikTok禁止」は結局、誰得? どうするトランプ氏――2025年のSNS大予測(TikTok編)
米国での存続を巡る議論が続く一方で、アプリ内ショッピングやAI機能の拡大など、TikTok...
ネットの口コミを参考に8割超が商品を購入 最も参考にした口コミの掲載先は?
ホットリンクは、口コミ投稿の経験や購買への影響を調査した結果を発表した。
「生成AIの普及でSEOはオワコン」説は本当か?
生成AIの普及によりSEOが「オワコン」化するという言説を頻繁に耳にするようになりました...