ネットワークの速度は、「Windows 10」搭載PCを快適に利用する上で重要だ。ネットワークインフラに問題がないのに速度が遅い場合、PC内の“ある要素”が影響している可能性があるという。それは何なのか。対処法は。
MicrosoftのクライアントOS「Windows 10」は、処理速度低下をはじめとするPCのパフォーマンス問題の対処に役立つ、さまざまな機能を備える。パフォーマンスに関する主要な5つの問題のうち、3つ目の要因と対処法を説明しよう。
データ転送速度の低下といったネットワークのパフォーマンス問題は、概して有線LANや無線LANといったネットワークインフラにおける、集中的な通信の発生が原因だ。こうしたネットワークインフラの問題に対して、PCレベルで対処できることはあまりない。
Windows 10搭載PCでは、ネットワークインフラに問題がないにもかかわらず、ネットワークのパフォーマンス問題が生じることがある。その場合、まずはNIC(ネットワークインタフェースカード)のドライバをチェックするとよい。
NICのドライバの情報は、Windows 10のデバイス管理ツール「デバイスマネージャー」(Device Manager)で確認可能だ。デバイスマネージャーの「ネットワークアダプター」(Network adapters)の項目を開くと、NICの一覧が現れる。NICの名称をダブルクリックすると、そのNICのプロパティ画面が開く。プロパティ画面の「ドライバー」(Driver)タブを開くと、名称やバージョンといったドライバの情報が確認できる(画面3)。
利用中のバージョンのドライバに関して、他のエンドユーザーもトラブルを抱えている場合、インターネットで同様の問題に関する報告が見つかる可能性がある。「新しいドライバに更新するとパフォーマンス問題が解決するのかどうか」「ドライバを元のバージョンに戻すとパフォーマンス問題が解決するのか、むしろパフォーマンスが悪化するのか」を判断する際の参考になる。
Windows 10搭載PCではほとんどの場合、NICのドライバを最新のバージョンに更新するか、過去のバージョンに戻すかのいずれかの手段で、ネットワークのパフォーマンス問題は解決できる。
第7回は4つ目のパフォーマンス問題について、その要因と対処法を解説する。
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