企業はITエンジニアを積極的に採用しようとしている。ITエンジニアの採用に関する調査レポートから、2022年の採用市場の傾向を読み解く。
転職支援サービスを手掛けるHiredは、2019年1月から2022年6月までに同社が仲介した90万7000件以上のエンジニアの面接を分析し、ITエンジニアの採用市場に関するレポートをまとめた。それによると、2021年から2022年にかけて、米国、英国、カナダのほぼ全職種のITエンジニアが、「給与が上昇した」と回答した。テレワーカーとオフィスワーカーの給与の差が縮まったことも分かった。
あらゆる企業や業界にとってITエンジニアは重要な存在だ。経験豊富なITエンジニアを募集する企業は、採用が難しい現実に直面している。今回の調査において、求人広告を出してから採用までにかかった期間を2021年と2022年で比べた場合、英国、米国、カナダで2022年の方が長かった。英国の企業では2022年の場合平均で68日を要し、2021年の50日から上昇した。一方でテレワーク職の人材採用にかかる平均日数は、調査対象期間中40日からほぼ変動がなかった。
人材の少なさを理由に、ITエンジニアは強気になっている。今回の調査では、求職者の90%が「雇用側に昇給を拒まれたら新しい仕事を探すか、待遇に関する他の交渉を試みる」と回答。51%は「2023年までに昇給を期待する」という意見だった。
2022年に雇用側が求職者を面接に呼ぶ「面接リクエスト」(IVR)の件数について、求職者1人当たりの平均リクエスト件数が、求職者の数を上回った。2022年4~6月、求人広告1件につき求職者は平均2.5人だったが、求職者が面接リクエストを受け取った件数は3.6~3.7回に上る。調査対象期間のうち求職者の数とIVR数の差が最も大きかったのは2022年2月だ。求職者は1人当たり平均5.9件のIVRを受け取っていたのに対し、求人1件当たりの求職者は平均1.6人にとどまった。
IT雇用市場において、求職者の方が優位な状況にあるとは一概には言えない。調査対象者の51.5%は、採用の過程で「求職者の方が雇用側よりも主導権があると感じた」と回答した。他方で27.2%の調査対象者は「2023年までに主導権が雇用側へとシフトする」と答えた。
求職者の大部分が現職を辞めることを検討していることが、今回の調査で明らかになった。求職者は収入増加のチャンスや、自分にもっと合う仕事の可能性を追い求めている。同時に昇給や自由な働き方の実現に期待を抱いている。HiredのCEOジョシュ・ブレナー氏は、「優秀な人材を引き付け、採用し、つなぎとめるための適切な戦略を遂行する責任は雇用側にある」という考えを示す。
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