公立学校がストレージ刷新で実感した「安さ」だけじゃないメリットとは?米公立校区のストレージ移行体験談【第4回】

米国のシムズベリー公立学区はストレージアレイを刷新し、さまざまなメリットを享受できた。同校区のIT担当者の話を基に、導入したストレージアレイの詳細と、それがもたらした効果を紹介する。

2022年12月02日 05時00分 公開
[Adam ArmstrongTechTarget]

 米コネチカット州のシムズベリー公立学区(Simsbury Public Schools)は、VDI(仮想デスクトップインフラ)の基盤として利用中だったストレージアレイを刷新した。同校区はそれまで使っていたDell Technologies製のストレージアレイから、今回の刷新でDataDirect Networks(DDN)製品に切り替えることにした。

「安くなった」だけじゃないストレージアレイ刷新の“あの利点”

 それまでシムズベリー公立学区が使っていたDell EqualLogicのストレージアレイは、1台のサイズが4U(ユニット)だ。1台でラック全体を占有することになる。同校区はDell EqualLogicのストレージアレイを9台保有しており、合計で36Uを占める。これに対して今回導入した2台のDDN製品は、合わせて8Uの大きさだ。

 ストレージアレイをDell製品からDDN製品に切り替えた結果、シムズベリー公立学区のストレージ容量は75TBから約180TBに拡張した。「2台のDDN製ストレージアレイは9台のDell EqualLogicストレージアレイよりも安価で、ベンダーのサポートが充実している」とベルナカトラ氏は話す。

 DDN製品の機能のうち、特にベルナカトラ氏が評価する機能に「call home」がある。call homeは、ハードウェアに問題が生じるとIT担当者にアラートを発し、必要なパーツを自動発注する。IT担当者は届いたパーツを取り付けてから、ベンダーのサポート担当者に電話。その後ベンダーの担当者がストレージアレイにリモートアクセスして、新しいパーツの設定をする。

 シムズベリー公立学区は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で学校がオンライン教育に移行する前に、新しいストレージアレイをセットアップできた。「今までの古い低速のストレージアレイのままだったら、オンライン教育に支障が出る可能性があった」とベルナカトラ氏は述べる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...