「TCP/IP」の基本である「IP」(インターネットプロトコル)や「IPアドレス」の役割を知ると、インターネットにおけるデータ転送の仕組みをより理解できるようになる。その基礎を解説する。
インターネットの利用において標準となっている通信プロトコル群「TCP/IP」。そのうち、特に基本的な「IP」(インターネットプロトコル)や「IPアドレス」とは何のためにあるのか。デバイス間の通信を理解するための基礎となる点を解説する。
TCP/IPは、「アプリケーション層」「トランスポート層」「インターネット層」「ネットワークインタフェース層」の4層に分けて通信方法を定義している。IPは、このうちインターネット層で使用する通信プロトコルになる。IPは、ネットワークを介したデバイス同士がエンドツーエンドのデータ転送をするために使用する。
IPネットワークにおいて、各デバイスは以下の3つの要素を持つことで離れたデバイスと通信することが可能になる。
デバイスがインターネットに接続する際は、IPのバージョン「IPv4」と「IPv6」のどちらかのIPアドレスを使用できる。まずは基本となるIPv4を理解しよう。
2023年現在で最も普及しているIPのバージョンがIPv4だ。IPv4のIPアドレス(IPv4アドレス)は、32bitの2進数を8bitずつの4つに区分し、それを10進数で表現した数値となる。4つの数値はドットで区分する。ネットワークIDとホストIDの範囲をどう割り当てるかは、使用するサブネットマスクによって決まる。
区分の仕方は、例えばIPv4アドレス「192.0.2.2」の場合、最初の3つの区分「192.0.2」がネットワークIDとなり、最後の区分「2」がデバイス固有のホストIDとなるといった形だ。
デフォルトゲートウェイのIPアドレスは、デバイスが存在するネットワークの外からデータを転送する際の出入り口となるルーターのIPアドレスを示す。
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