TwitterのCEOに就任し、さまざまなコスト削減策を発表したイーロン・マスク氏。ユーザーがツイートできない障害が発生したことを受け、マスク氏は施策の一部に変更を加えた。
2022年10月に短文投稿サイトを運営するTwitterを買収し、同社CEOになったイーロン・マスク氏は、従業員の解雇をはじめとした派手なコスト削減策を打ち出した。コスト削減の対象は、Twitterのサービスを支えるデータセンターにも及んだ。だが2022年2月に発生した障害が、マスク氏の計画を狂わせた。
2023年2月8日(米国時間)にTwitterで障害が発生し、ユーザーはツイート(短文投稿)やダイレクトメッセージの送信ができない状態に陥った。Webサービスのシステム停止を監視するWebサイト「Downdetector」にユーザーが寄せた一連の障害報告によると、同日午後10時前ごろからTwitterに障害が発生し始めた。Downdetectorでの障害報告数は午後10時過ぎにピークに達し、障害報告の頻度はその後、間もなく低下した。
この障害を受けて、マスク氏はTwitterの従業員にメールで指示を出した。米誌『Fortune』の報道によると、それは次のような内容だった。「システムの安定性と堅牢(けんろう)性を最大限に高めることを優先し、新機能の開発は当面中止するように」
その直後、マスク氏は従業員に追加のメールを送った。それはサクラメント、アトランタ、ポートランドにあるデータセンターの閉鎖や縮小のために進めている作業を、一時的に停止するよう指示する内容だった。
マスク氏によるコスト削減策は、データセンターの縮小以外にも及んでいる。後編はクラウドサービス利用の観点で考える。
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