MicrosoftのDaaS「Azure Virtual Desktop」には導入や運用を困難にする、ストレージ関連の課題がある。その課題とは何か。専門家に話を聞く。
MicrosoftのDaaS(Desktop as a Service)である「Azure Virtual Desktop」(AVD)には、ユーザー企業の導入を難しくする“ある課題”が存在するという。AVDの導入や管理の解説書『Mastering Azure Virtual Desktop』の著者であるライアン・マンガン氏が、Microsoftやパートナー企業、AVDのユーザー企業に話を聞く中で浮上した、AVDの課題とは何か。
―― Azure Virtual Desktopについて、今後改善してほしいことはありますか。
マンガン氏 Microsoftとパートナー企業はAVDを拡張し、改善を続けているものの、課題はある。AVDが抱える一番大きな課題はコストだ。
MicrosoftはAVDをはじめとしたクラウドサービス群「Microsoft Azure」を従量課金制で提供している。そのためAzureのユーザー企業は、システムを使うための初期投資を抑えられる。ただし5年単位で見ると、コストはかなりの額に上る。
オンプレミスのストレージの方が、常にコストを抑えられるわけではない。しかし特に大容量のクラウドストレージの場合、料金が高くなりがちだ。クラウドベンダーは何らかの形でクラウドストレージの提供に掛かるコストを削減・圧縮し、料金を抑えて、ユーザー企業にとってより使いやすくなるようにしてほしい。
2023年現在は、世界的に少し厳しい経済情勢だ。もっとユーザー企業が利用しやすい料金になれば、Azureサービス群はさらにユーザー企業で利用が広がると考えられる。
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