「エグレス料金」は、クラウドサービスの利用料金の一部にすぎない。だがさまざまな要因から、今後のクラウドサービス利用を再検討しなければならなくなるほど、エグレス料金が高くなる可能性がある。その要因とは。
ユーザー企業はクラウドサービスのコストに悩んでいる。マネージドサービスプロバイダーAptum Technologiesが2022年に実施した調査の結果によると「クラウドに移行した結果、予想を上回るコストが発生している」と答えた回答者は73%に上った。この調査は、同社が米国と英国、カナダの組織に所属するIT担当者400人に対して実施した。こうした予想外のコストの代表格が「エグレス料金」だ。
クラウドサービスから外部へのデータ転送(エグレス)に対して、クラウドベンダーが課金する料金が、エグレス料金だ。エグレス料金は、最高情報責任者(CIO)にとって予測しにくく、場合によっては制御できない。そのため実際のエグレス料金が予測を上回るリスクがある。
調査会社IDCは、エグレス料金はクラウドストレージのコストの平均6%を占めると推定する。この比率自体は比較的小さく見える。だがクラウドストレージに掛かるコストを左右するのには十分な数値だ。
クラウドサービスそのものの利用料金とは違い、エグレス料金は固定料金ではない。そのため契約前の料金交渉が難しい。ユーザー企業ではIT戦略の変化や買収合併、新規事業への参入、法規制の影響などを受けて、データを配置するインフラの変更が必要になるときがある。こうした再配置を繰り返すと、気付かないうちにエグレス料金が蓄積しかねない。
第4回は、エグレス料金の予測が難しい理由をさらに掘り下げる。
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