「リモートデスクトップ」はマルチディスプレイで利用できる。ただし、そのためには設定が必要だ。ローカル端末のOSが「Windows」の場合に、リモートデスクトップでマルチディスプレイを有効にする方法は3つある。
MicrosoftのOS「Windows」が備える「リモートデスクトップ」は、ローカル端末で別のWindows端末の画面を操作する機能だ。リモートデスクトップでは、複数のディスプレイに画面を表示させる「マルチディスプレイ」(マルチモニターとも)を利用できる。
ローカル端末のOSがWindowsの場合、リモートデスクトップ用クライアントアプリケーションとして、Windows標準の「リモートデスクトップ接続」を利用することが一般的だ。リモートデスクトップ接続は、デフォルトではマルチディスプレイが有効になっていない。マルチディスプレイを使えるようにするには、以下に示す3つの方法のいずれかを採用するとよい。
1つ目は、マルチディスプレイを有効化した状態でリモートデスクトップ接続を開く方法だ。Windowsのタスクバーにある検索アイコンをクリックし、「mstsc /multimon」と入力して「Enter」キーを押す。するとマルチディスプレイの設定がオンになった状態で、リモートデスクトップ接続が起動する。接続先端末のアドレスを入力して接続すると、リモートデスクトップ接続はローカル端末に接続した全てのディスプレイを、自動的に接続先端末に接続する。
2つ目は、Windowsの「スタート」メニューから通常の方法でリモートデスクトップ接続を起動させ、マルチディスプレイの設定を有効化する方法だ。リモートデスクトップ接続が起動したら、「オプションの表示」ボタンを押して「画面」タブを開き、「画面の設定」欄にある「リモートセッションですべてのディスプレイを使用する」のチェックボックスをオンにする(画面1)。
3つ目は、リモートデスクトップの設定ファイルである「RDPファイル」(拡張子が「rdp」のファイル)を使用する方法だ。この方法は他の方法より、高度な作業が必要になる。
リモートデスクトップ接続では、「全般」タブにある「接続設定」欄で、リモートデスクトップの接続設定を保存できる。接続設定欄にある「保存」または「名前を付けて保存」ボタンを押すと、その時点での接続設定をRDPファイルとして保存可能だ。
保存したRDPファイルは「メモ帳」などのテキストエディタで編集できる。RDPファイルをテキストエディタで開いたら、複数のオプション機能の設定を変更可能だ(画面2)。マルチディスプレイの設定は、「use multimon:i:値」という設定項目で変更できる。値が1の場合はマルチディスプレイが有効であることを意味し、0の場合は無効であることを意味する。
次回は、ローカル端末のOSがAppleの「macOS」やIGEL Technologyの「IGEL OS」の場合に、リモートデスクトップでマルチディスプレイを有効にする方法を説明する。
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