「スマート醸造所」に挑戦するビールメーカーが“技術以上”に重視した点とは?スマート醸造所実現への旅【前編】

ベルギーの酒類メーカーAB InBevはスマート醸造所の開発を進めている。同社がまず取り組んだのが、世界各国の従業員の通信を支えるネットワークと通話システムの構築だ。

2023年05月24日 07時15分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

 「Corona」(コロナ)や「Budweiser」(バドワイザー)などのビールで知られ、ベルギーに本社を置く酒類メーカーAnheuser-Busch InBev(以下、AB InBev)は、フランスの通信事業者Orangeのビジネスサービス部門Orange Businessと契約。従業員の生産性を高めるために、音声通話システムやネットワークを刷新した。この取り組みを通じてAB InBevが目指すのは、デジタル技術の活用による事業変革だ。

スマート醸造所には技術よりも“あれ”が大事

 AB InBevは2022年時点で約50カ国に約16万7000人のスタッフを擁し、2022年度の売上高が約578億ドルとなっている多国籍企業だ。

 同社は、デジタル技術を活用して効率的にビールを醸造する「スマート醸造所」の実現を目指し、研究所や技術センターなどを設置している。同社がデジタルトランスフォーメーション(DX)で重視しているのは、デジタル技術を利用する従業員の従業員エクスペリエンス(EX、業務における従業員の体験や経験)だ。

 欧州にいる従業員のEXを高めるために同社は、旧来の音声通話システムをIP電話用プロトコル「SIP」(Session Initiation Protocol)ベースの音声通話システムに転換した。この新システムはOrange Businessが提供した。

 Orange Businessは、AB InBevが安心してデジタルツールに投資するためのネットワークを構築。本社と70カ所の拠点を、従来よりも低遅延かつ堅牢(けんろう)で広帯域のネットワークで結んだ。AB InBevは、Orange Businessとの新しい関係が、欧州拠点におけるDXの重要な第一歩を踏み出すのに役立つと考えている。


 後編は、AB InBevが掲げるDXのビジョンに、Orange Businessが提供した音声通話システムとネットワークがどのように貢献したのかを解説する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news131.jpg

メッシやベリンガム、ヴィルツも登場 アディダスが世界で展開する豪華過ぎるサッカー推しキャンペーンの中身
Adidasが夏のサッカーシーズンに向けて新キャンペーンを世界各地で展開する。デビッド・...

news058.jpg

Web広告施策に課題を感じている企業は9割以上――リンクアンドパートナーズ調査
企業のWeb広告施策を推進している担当者約500人を対象に、課題と今後の取り組みについて...

news183.jpg

TikTokマーケティングの最適解へ スパイスボックスが縦型動画クリエイター集団M2DKと業務提携
スパイスボックスが縦型動画クリエイター集団であるM2DKと業務提携。生活者に向けて訴求...