調査会社Gartnerが2023年の世界全体のIT支出予測を公開した。IT支出が堅調に推移するとの予測になる中、同社は企業にとって何が重要になるとみるのか。
世界的なインフレや、ロシアによるウクライナ侵攻といった不安要因が引き続き残る2023年、世界のIT支出はどのような動向になるのか。調査会社Gartnerは2023年4月に、2023年の世界全体のIT支出が前年比5.5%増の約4兆6000億ドルになるという予測を発表した。世界的な経済の混乱は続きながらもIT支出が増加する中、同社は何が重要になるとみるのか。
Gartnerのアナリストでディスティングイッシュトバイスプレジデントを務めるジョン・デイビット・ラブロック氏によると、景気の低迷は企業の「デジタルトランスフォーメーション」(DX)の推進に大きな影響は与えない。2023年はGDP(国内総生産)成長率がほぼ横ばい状態でインフレ率が高くなる国が目立つと予測されるものの、IT支出は堅調に推移する見込みだ。
企業はデジタル技術を利用しながら自社のバリュープロポジション(価値提案)や収益、顧客対応を変革しつつ、支出の最適化も図らなければならない。ラブロック氏は「最高情報責任者(CIO)は、予算を配分する項目の優先順位付けが重要になる」と指摘する。
世界経済の混乱が続く中で企業のIT支出の増加が見込まれる一方、Gartnerは企業のIT支出が大きく2つの分野に分かれるとみる。現状維持の取り組みと、事業を推進するための新たな取り組みだ。
ラブロック氏は一例として、データセンター分野についてこう分析する。「既存のオンプレミスデータセンターを維持するための十分な支出が見込まれる。その一方で、新しい取り組みにおける支出はクラウドサービスに集中する」
後編は、2023年のIT支出が分野別に見るとどうなるのかを具体的に取り上げる。
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