「Java」を使い続けたくなる理由として、プログラム開発を支える手段が充実していることがある。リレーショナルデータベースを使ったJavaプログラムの開発に活躍する「Hibernate」は、こうした手段の代表例だ。
「Java」は歴史のあるプログラミング言語および開発・実行環境でありながら、今でも新たな話題を提供し続けている。Javaそのものがバージョンアップを重ねているだけではなく、Javaを使ったプログラム開発を支える手段も、着実に進化してきた。開発者がJavaに関心を寄せるべき理由の4つ目として取り上げるのは、データベースを活用したJavaプログラムに不可欠な“あの手段”の存在だ。
Javaプログラムでリレーショナルデータベース(RDB)を扱うための機能仕様群として、非営利団体Eclipse Foundationの「Jakarta Persistence」(旧Java Persistence API)がある。Jakarta Persistenceの代表的な実装が、Red Hatの「Hibernate」だ。
Hibernateは「オブジェクトリレーショナルマッピング」(ORM)を中核としたライブラリ(プログラム部品群)をそろえる。ORMは、Javaプログラムにおける「オブジェクト」(データと操作をまとめたもの)と、RDBの「レコード」(行)を対応付けることを指す。データベースへのクエリ(問い合わせ)結果に応じたオブジェクトの生成といった処理のために、都度ソースコードを記述する必要性をなくす。
Red Hatは2015年のバージョン5.0公開以降、Hibernateのメジャーバージョンアップを実施していなかった。2022年10月になってバージョン6.0を公開したことで、開発者はようやく新しいメジャーバージョンのHibernateを入手できるようになった。Hibernate 6.0は「Jakarta Persistence 3.0」に準拠する。
次回は、5つ目と6つ目の理由を取り上げる。
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