転換期を迎えた「5G」【前編】
5G「世界の普及状況」の現在地 2023年以降も加速の見込み
「5G」の利用が世界的に拡大している。各国における5Gの導入はどのような状況で、特にどの国で活用が進んでいるのか。ネットワーク関連製品ベンダーによる調査結果を紹介する。
ネットワーク関連製品ベンダーViavi Solutionsは2023年4月、「5G」(第5世代移動通信システム)に関する年次報告書「The state of 5G」を公開した。報告書によると、2022年から2023年にかけて、先進国だけでなく世界的に5Gの導入が進んでいる状況が明らかになった。
「5G」普及状況と2023年以降の注目点
報告書によると、2023年4月時点で、GDP(国内総生産)の上位70カ国のうち47カ国が5Gネットワークを採用していた。全世界では92カ国における2497都市が商用5Gネットワークを利用しており、23カ国が商用化を見据えた5Gの試験導入を実施した。他にも、32カ国が5Gを導入する意向を表明している。
5Gの利用計画を公表していない国は50カ国に満たず、その大半は人口規模の小さい島国だという。2022年に初めて5Gの展開を発表した国は合計18カ国に上り、新興経済国としては、インドやメキシコの他、アンゴラ、エチオピア、グアテマラなどが含まれている。
興味深いのは、米国と中国のせめぎ合いが5G領域にまで及んでいる点だ。5Gネットワークを配備する米国の都市数は、2022年5月の297都市から2023年1月には503都市へと69%の増加を記録し、米国が中国を上回った。5Gネットワークを配備する中国の都市数は、2021年6月に356都市と更新されて以降変わっていない。
一方で、以下のような指標においては中国が先行していると考えられる。
- データ伝送速度
- 5Gサービスの契約数
- 5G基地局の配備
米国が5Gの受信域拡大に注力しているのとは対照的に、中国は5G受信のより細かい部分に踏み込んだ取り組みを実施しているという。
中編は、5Gをプライベートネットワークで利用する「プライベート5G」をけん引する業界について紹介する。
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