「生成AI」や「あの開発ツール」が“優秀なエンジニア”を代替する可能性IT人材不足を打開する5つの対策【第2回】

人材不足の課題を抱える企業にとっての解決策は、新しい人材の採用だけではない。ITコンサルティング企業の経験を基に、ITツールで人材不足を解消するポイントを紹介する。

2023年09月08日 05時15分 公開
[Lily Haake, George LynchTechTargetジャパン]

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 企業のIT部門では適切なスキルを持つ人材の不足が課題だ。望ましい人材が見つかればよいが、それができない場合はITツールに業務を肩代わりさせることが選択肢の一つになる。業務全般を処理させるのではなく、業務を構成する特定のプロセスに絞れば効果を得られる可能性がある。

 本連載は、ITコンサルティング企業Nash Squaredとその系列企業で技術開発を担うNash Techのメンバーの経験を基に、スキルギャップ(仕事に必要なスキルと、従業員が持つスキルの差)や人材不足を解消するためのポイントを紹介する。第2回となる本稿は、人材不足を解消するITツール活用のポイントを2つ紹介する。

2.生成AIや業務自動化のツールを使う

 Nash SquaredとNash Techが支援する企業のIT部門は、テキストや画像などを自動生成する人工知能(AI)技術「ジェネレーティブAI」(生成型AI)を業務に取り入れ始めている。より少ない労力で、より多くの成果を迅速に出すための取り組みだ。

 最高情報責任者(CIO)をはじめとするIT部門の責任者は、企業の業務や消費者の日常生活に浸透しつつある、以下のような生成AIツールを把握しておくとよい。

  • OpenAIが開発したAIチャットbot「ChatGPT」
  • Microsoftの生成AIツール「Microsoft 365 Copilot」
  • GitHubが開発したAI(人工知能)技術を組み込んだソースコード自動生成ツール「GitHub Copilot」

 ITが人材に直接取って代わるわけではないものの、部門の生産性を向上させる効果は見込める。3人の人材を採用する代わりに、専門性を持つ従業員1人が生成AIを使うことで、同等の成果が得られる可能性がある。その従業員が社内の他の従業員を指導し、技術を活用できるようになれば、社内全体のスキル向上にもつながる。

 IT部門は社内の業務自動化支援だけでなく、自部門での活用も検討すべきだ。生成AIだけでなく、ワークフローの自動化技術にも目を向けながら、自部門の業務効率化を検討してみよう。

3.ローコード/ノーコードを活用する

 ソースコードの記述を最小限またはなしで開発する「ローコード/ノーコード開発」のツールを使えるようになれば、コーディングスキルを持つ人材を雇用する必要性は減る可能性がある。例えばビジネスアナリストが、ローコード/ノーコードのツールを使うことで、自力でアプリケーションを開発することができる。セキュリティやデータといった特定分野の専門的な支援が必要になることもあるが、それでもコーディングスキルのない従業員がアプリケーションを自力で開発できれば、エンジニアを雇用する必要性は減ると考えられる。

 ローコード/ノーコードといった手法が台頭していることを踏まえると、今は技術の転換点に差し掛かっている。こうした手法が、人材不足や人材のスキルギャップといった課題を軽減する解になり得るのは間違いない。

 一方でローコード/ノーコードに対してソフトウェアエンジニアが反感を持つ可能性があるため、IT部門の責任者はそうした反応に適切に対処する必要がある。


 第3回は、人材の採用を成功させるためにはどのような人材、どのような場所に目を向けたらよいのかを探る。

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