いまさら聞けない「DaaS」とは何か VDIと比べたメリットは?DaaSとSaaSの比較【前編】

ビジネスの運営とIT管理を効率化する上で効果的なのが、「as a Service」の導入だ。「DaaS」(Desktop as a Service)の概要とメリット、使用例を紹介する。

2023年10月26日 05時00分 公開
[John PowersTechTarget]

関連キーワード

DaaS | SaaS | クラウドサービス


 ビジネス向けITベンダーはサービス型のビジネスモデルに焦点を当てており、市場にはさまざまなサービスが出回っている。この状況を複雑にしているのは、「as a Service」という語句が語尾に付く「DaaS」(Desktop as a Service)や「SaaS」(Software as a Service)などの類似した略語だ。企業がこうしたサービスの中から自社に適したものを選んで契約し、エンドユーザーのニーズに応えるには、IT部門や経営幹部が、これらのサービスの用語や機能を正しく理解する必要がある。

 設備投資(CAPEX)から運用経費(OPEX)への転換は、現代の企業における主要動向の一つだ。DaaSやSaaSは、この変化を実現する手段になる。これらのサービスを導入することによって、IT部門はアプリケーションやデスクトップを自社で管理する必要がなくなる。こうした部分的なアウトソーシングは、IT部門がより専門的なタスクに専念する助けになる。

 サービスのサブスクリプションを始める前に、企業は自社のニーズに合わせた戦略をしっかりと計画しなければならない。本連載はそうした検討の際に役立つ、DaaSとSaaSの基礎を紹介する。

そもそも「DaaS」とは何か VDIと比べたメリットは?

 DaaSは、ベンダーが仮想デスクトップをクラウドサービスとして用意し、ユーザー企業がそれを利用するサービスモデルだ。企業のエンドユーザーは仮想デスクトップを通じて、アプリケーションやデータなどのリソースにアクセスできる。

 企業が自社データセンターで仮想デスクトップを提供する仕組みを「仮想デスクトップインフラ」(VDI)と呼ぶ。DaaSはVDIに代わるものだ。VDIからDaaSへの移行によって、企業はCAPEXをOPEXに変え、VDIの構築や保守、運用に必要な労力と費用を節約できるようになる。社内でVDIを構築する初期コストを掛けずに、リモートアクセスや集中管理といった仮想化の利点を得られることがDaaSのメリットだ。特にVDIの構築や運用に当たる人材が足りなかったり、必要性がなかったりする小規模な企業にとって、DaaSは仮想デスクトップを迅速に導入するための有力な選択肢となる。

DaaSの使用例

 仮に100人のナレッジワーカーと、特定のタスクに従事する50人の従業員が企業に在籍しているとする。この場合DaaSがあれば、サブスクリプション型オフィススイート「Microsoft 365」を利用可能なデスクトップ100台と、特定のタスクに特化した非永続的なデスクトップ50台を提供するといったことが可能だ。従業員に作業環境を提供するにはライセンスやストレージのコストを負担すればよく、運用管理費は基本的に必要ない。仮想デスクトップに含まれるアプリケーションを一元的に管理することで、業務に不必要なプログラムやアプリケーションがない作業環境を提供できる点もメリットだ。


 次回は、SaaSの概要を紹介する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news035.jpg

低迷するナイキやアディダスを猛追する「HOKA」の “破壊的”ブランディングとは?
ランナーの間で好感度が低迷しているNikeに対し、ディスラプター(破壊的企業)として取...

news051.jpg

新紙幣の発行、3社に1社が日本経済に「プラスの影響」と回答――帝国データバンク調査
20年ぶりの新紙幣発行は日本経済にどのような影響を及ぼすのでしょうか。帝国データバン...

news196.png

WPPとIBMが生成AIを活用したB2Bマーケティング領域で連携
IBMのビジネス向けAIおよびデータプラットフォームである「watsonx」の機能を「WPP Open...