退職後に再雇用される「ブーメラン社員」は、即戦力が期待できる人材だ。ただし、採用する際にはさまざまな点から情報を整理し、他の従業員に配慮する必要がある。管理職が留意すべきポイントは。
人材不足や採用難に陥っている企業にとって、退職後に復職する「ブーメラン社員」は魅力的な存在に映る可能性がある。職場の雰囲気や業務をすでに理解しているブーメラン社員を採用すれば、オンボーディングを実施する手間も最小限で済む。ただし、ブーメラン社員の採用にはリスクもある。ブーメラン社員の雇用に際して、管理職や人事部門が留意すべき点を考察する。
退職した従業員を再雇用するということは、その従業員が働いていた頃に存在した問題が組織内に再び持ち込まれることにもなりかねない。採用に関わる経営陣は、ブーメラン社員を採用することに伴うリスクを認識しておいた方がよい。
過去に働いていた経験から、職場の雰囲気や業務を理解していると安心して気が緩んでしまい、大した努力をしなくても問題ないと勘違いしてしまう場合があるという。その可能性を指摘するのは、人材企業MindHRの創業者で代表を務めるジェシカ・グレイザー氏だ。人によっては、新鮮なアイデアや視点のない状態で組織に戻ってくる可能性もある。
ブーメラン社員が退職を選んだ際には理由があったはずだ。その時に置き去りにしたままの問題がパフォーマンスに影響を及ぼす可能性がある。
「組織の問題や人間関係など、退職の決め手となった問題が残存している中で、退職した従業員を再雇用するのは悪手になる可能性がある」。こう話すのは、人事サービス企業Humaresoで人材戦略担当のディレクターを務めるロビン・スクーリング氏だ。
その従業員が現職を辞めて戻ってこようとしている理由を把握しておく必要がある。採用に関わる経営陣は、直近の退職理由まで把握しておくことが望ましい。「復職を希望する理由が、何か嫌なことから逃げたいからではないこと、当社で働きたいのだということを確認するとよい」とスクーリング氏は語る。
ブーメラン社員の採用が他の従業員からの反感を買う可能性がある。例えば、復職する従業員が退職前よりも待遇が良くなった状態で採用され、同じ組織で働き続けた他の従業員を上回る肩書や給与を手にすれば、「社内でねたまれる恐れがある」とスクーリング氏は指摘する。
退職中に起きた企業文化の変化に適応できない可能性もある。「古い手順に固執して、新しい業務手順に抵抗することも起こり得る」とポトラフカ氏は語る。
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