IoTに「eSIM」や「iSIM」を使うと何がうれしいのか? 企業に定着する理由DXの要になるネットワーク

Omdiaの調査で、世界各国のユーザー企業がIoTの活用を広げていることが分かった。IoTのネットワークにeSIMやiSIMを用いてモバイル回線を利用する動きも広がっている。

2024年02月09日 05時00分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

 調査会社Informa Tech(Omdiaの名称で事業展開)が世界各国のユーザー企業を対象とした調査によれば、IoT(モノのインターネット)とモバイル端末に組み込んだSIMカード「eSIM」(組み込み型SIM)の導入が進んでいる。

 IoTとeSIMの市場規模は、近年拡大傾向にあり、ベンダーの参入が続く。OmdiaはIoTとeSIM関連の商品やサービスがユーザー企業内に根付きつつあることから、今後も市場が拡大すると予測する。ユーザーは何を期待しているのか。

IoTに「eSIM」や「iSIM」を使うと何がうれしいのか

 Omdiaによれば、IoTはユーザー企業の「DX」(デジタルトランスフォーメーション)において重要な役割を果たす。IoTは、生産性向上やコスト削減、持続可能性(サステナビリティ)に関する目標の実現などに貢献している。

 今回の調査では、IoTを導入している、または導入を予定していると答えたユーザー企業の95%が、導入後2年以内に“目に見えるメリット”がもたらされるのを期待していた。加えて70%以上のユーザー企業が、「5G」(第5世代移動体通信システム)の導入を計画していた。

 IoTの市場が拡大するのと同時に、ベンダーによる競争が激化すると考えらえる。IoTの導入にはさまざまなスキルや複雑な工程が必要になるため、ユーザー企業はベンダーやパートナー企業への依存を強める傾向にある。今後の課題として、IoT関連の予算や人材を確保することを挙げたユーザー企業は少なくないという。

 OmdiaでIoTプラクティス部門の責任者を務めるアンドリュー・ブラウン氏は、「今回の調査では、ハードウェアからソフトウェア、接続、サービスに至るまで多種多様なビジネスチャンスが存在する」と補足する。

 一方でユーザー企業がIoTのセキュリティについて懸念していることも調査から分かった。「IoTベンダーは単にセキュアな製品やサービスを提供するだけでなく、さまざまなセキュリティツールと連携して利用できるようにしなければならない」(ブラウン氏)

 eSIMまたはSIM機能をSoC(プロセッサなどシステムの構成要素を1つのシリコンチップに集約した製品)に組み込んだ「iSIM」(integrated Subscriber Identity Module)については、約90%のユーザー企業が導入を済ませるか、今後2年以内の導入を計画している

 eSIMまたはiSIMを導入した端末は、オンラインで回線の契約や開通が可能になるため、通信に関するコストをより効率的に管理できる。複数の端末の契約をまとめて変更できるため、管理の手間を省略し、接続料金の交渉がしやすくなる。

 OmdiaでIoT プリンシパルアナリストを務めるジョン・カナリ氏は次のように語る。「ユーザー企業は5Gやユーザー宅と通信事業者の中継網を無線でつなぐ『固定無線アクセス』(FWA:Fixed wireless Access)、eSIM、iSIMのような新しいテクノロジーの導入に非常に前向きだ」

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