クラウドエンジニアの“出発点”になる推奨の「認定資格」はこれだ役立つクラウド認定資格11選【第1回】

各クラウドベンダーや業界団体は、習熟度別にさまざまなクラウド認定資格を用意している。クラウド管理のプロフェッショナルを目指すのに役立つ資格を紹介する。

2024年06月01日 08時00分 公開
[Damon GarnTechTarget]

 クラウド認定資格を取得することは、その人のITスキルを証明するための方法の一つだ。資格取得の過程で、最新技術の知識を得ることもできる。

 本稿はMicrosoftやGoogle、Amazon Web Services(AWS)、その他のベンダーや認証団体が提供する主要なクラウド認定資格のリストを、難易度と分野別に紹介する。初心者から経験豊富な管理者まで、自身のスキルの習熟度に合わせて習得する資格を選ぶとよい。認定資格の詳細や費用、取得のための前提条件も掲載する。これらの認定組織が資格取得のためのトレーニングコースやオプションサービスを提供している場合、その一部も紹介する。

1.クラウド管理を開始するための資格

 基本的なクラウド管理スキルを習得することは、特に組織のクラウド担当部門に入ったばかりの人にとって、良いスタート地点となる。Microsoftは同社のクラウドサービス群「Microsoft Azure」の新人管理者向けに、認定資格を提供している。

Microsoft Certified: Azure Fundamentals

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 「Microsoft Certified: Azure Fundamentals」(AZ-900)は、主にAzureのサーバやネットワーク、ストレージに関する基礎知識を問う。ソフトウェア開発やセキュリティ、データベース管理などに関するAzureの主要サービスも網羅する。

項目 内容
試験費用 99ドル(日本の場合1万2500円)
試験時間 45分
問題数 試験回によって異なる
最低合格点 700点/1000点

 Microsoftはオプションサービスとして、自習型の学習コースと、講師による指導付きの学習コースを提供している。

2.クラウド管理スキルの向上

 クラウド管理の経験をある程度積んだIT管理者は、さらにスキルを高めるために資格を活用できる。Amazon Web Services(AWS)とMicrosoftは、中級のクラウド管理スキルを問う認定資格を提供している。

AWS Certified SysOps Administrator - Associate

 AWSはAWSクラウドインフラの構築や管理、運用の経験者に向けて認定資格を提供している。「AWS Certified Sysops Administrator - Associate」(SOA-C02)は、AWSサービスやクラウドインフラ管理に関する基本的な知識と経験を証明できる。AWSは自分のペースで学習するための教材と、講師によるコースを提供している。サードパーティの学習教材や講座を利用することもできる。

項目 内容
試験費用 150ドル
試験時間 130分
問題数 65問
最低合格点 720点

 SOA-C02の試験ガイドをダウンロードすると、試験の目的や受験対象者の説明、試験の詳細などを確認できる。

Microsoft Certified: Azure Administrator Associate

 Microsoft Certified Azure Administrator Associate(AZ-104)は、Azureインフラの構築や管理、監視に重点を置いている。

 関連する試験は、AZ-104: Microsoft Azure Administratorだ。AZ-900と同様に、Microsoftは、自習の学習コースと講師による学習コースの両方のオプションサービスを提供している。

項目 内容
試験費用 165ドル(日本の場合2万1102円)
試験時間 100分
問題数 試験回によって異なる
最低合格点 700点/1000点

 試験内容は定期的に更新されているため、受験者は自身が最新の試験教材を使用していることを確認する必要がある。


 第2回は、クラウド管理中級者向けのDevOpsに関するクラウド認定資格や、アプリケーション開発者向けのクラウド認定資格を紹介する。

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