Appleが2年ぶりとなる「iPad Pro」の新モデルを発表した。新型チップ「M4」を搭載するなど幾つか大きな変更があった。その進化とAppleの狙いとは。
Appleは新型チップ「M4」を2024年5月に発表すると同時に、M4を搭載した第7世代の「iPad Pro(M4)」を発表した(写真1)。2022年10月以来となる新モデルの発表で、iPad Proはどう変わったのか。新型チップM4搭載と併せて、幾つか注目すべき進化がある。
M4は複数の機能を集約した集積回路の「SoC」(System on a Chip)で、機械学習アクセラレータを備える10コアのCPU(中央処理装置)と、10コアのGPU(グラフィックス処理装置)を搭載する。AIモデルの演算処理に特化した機構のNPU(Neural Processing Unit)も搭載しており、AI(人工知能)アプリケーションを最大38TOPS(Trillion Operations Per Second)(※)で処理する。
※注1:「TOPS」は「Trillion Operations Per Second」(1秒間に1兆回の処理)の略。
Appleは2024年5月7日に第7世代のiPad Pro(M4)を発表し、11型と13型の最新iPad Pro(M4)は5月15日に発売した。同社は製品発表イベントの「Apple Special Event」で同製品のAI処理能力について説明したが、利用できる新サービスやソフトウェアの詳細は明らかにしなかった。
AppleによるとiPad Pro(M4)は、従来のモデルよりも電力効率が高い。M4は旧世代の「M2」と同じパフォーマンスを、半分の電力で発揮できるという。
M4のGPU(グラフィックス処理装置)はメモリの処理速度が従来のチップより向上しているため、アプリケーションやゲームが快適に動作し、画像や映像はよりリアルな陰影と反射を表現できるようになる。
2年近くアップグレードしていなかったiPad Proに、AppleがAI技術に適した新しいチップを導入したのは驚きではないと、調査会社J.Gold Associatesでプリンシパルアナリストを務めるジャック・ゴールド氏は指摘する。この2年間にPCベンダーは、AI機能を備えるIntelやAMD(Advanced Micro Devices)の最新チップを採用してきた。「最近ではどのPCベンダーも、デバイスに何らかのNPUを組み込むことを重視している」(ゴールド氏)
後編はM4とiPad Pro(M4)、同時に発表した新型「iPad Air」の機能を詳しく説明する。
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