帳票基盤システムとWebサービスの連携を容易にするサーバソフトウェアを発表した。ESBを用いた分散環境でのシステム連携を可能にする。
ウイングアーク テクノロジーズ(以下、ウイングアーク)は4月20日、日本アイ・ビー・エムと共同開発したPDF帳票出力サーバ「SVF for PDF SOA Edition」を発表した。同社のWebアプリケーションサーバ「IBM WebSphere Application Server」と連携した帳票基盤システムの構築サービスとして提供を開始する。
SVF for PDF SOA Editionは、ウイングアークのPDF/帳票生成ツール「SVF for PDF」を出力エンジンとするサーバソフトウェア。Webサービスの標準規格である「WSDL」(Webサービス記述言語)や「SOAP」のインタフェースを装備しており、帳票基盤システムにSOA(サービス指向アーキテクチャ)サービスとして組み込むことで、ESB(Enterprise Service Bus)を用いた分散環境でのシステム連携を可能にする。例えば、J2EEや.NETなどで開発された業務アプリケーションや、Webブラウザ、リッチクライアント、SaaS(Software as a Service)などの外部のWebサービスと直接通信してPDFを生成できる。
また、SVF for PDF SOA Editionではセキュリティ機能が強化されており、WS-SecurityとWS-Security Policyに対応することで、PDF文書の閲覧制限や持ち出し抑止などの機能を備えている。
同社によると、これまで業務アプリケーションごとに開発していた帳票ツールを基盤化することによって、帳票基盤システムの短期開発やIT予算の削減などが実現できるという。
SVF for PDF SOA Editionは、IBM WebSphere Application Server V6.1(6.1.0.19以降)上で稼働し、Microsoft Windows Server 2003、SolarisやHP-UXなどのUNIX、Red Hat Enterprise LinuxなどのOS環境に対応する。同社のパートナーを通じて、構築サービスと合わせて500万円(税別)から販売される。
同社は同時に新ソリューションコンセプト「OPM(Output Performance Management)」と帳票ツール「SVF」製品群の2009年度のリリース予定を発表した。
OPMは、帳票やリポート、申請書、伝票などのアウトプットに着目し、その最適化ソリューションを提供することで、顧客企業のコスト削減や生産性の向上、競争力の強化に貢献しようというもの。このコンセプトを基に、同社は事業を推進するという。
同社の代表取締役社長、内野弘幸氏は「2009年度は、プロダクト一辺倒ではなくプラットフォーム領域まで拡大させた展開を始める“大きな変化の年”として位置付けている」と語った。
また同社は、今回発表したSVF for PDF SOA Editionを皮切りに、新しいSVF製品群の提供を進める。2009年夏までに帳票データアーカイブの新製品「RDE eXtend Archiver」を発表する。また、すべてのSVF製品群のバージョンアップ(Ver.8.2)とTIFF図面PDF変換エンジン「SVF for TIFF図面」を2009年上半期中に、SVFソリューションの.NET対応版を2009年末までにそれぞれ提供する予定。
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