一刻を争う現場は性能低下を許さない
ストレージ速度を何より重視する現代「医療IT」の仮想デスクトップ環境(1/2 ページ)
命が関わる医療現場のIT活用においてシステムの処理速度は「命」にもかかわる問題だ。仮想環境の普及が進む医療システムにおいて、その生死を左右しかねないキーパーツがストレージだという。
IT担当者は医療現場でストレージテクノロジーをどう使えばアプリケーションのパフォーマンスを向上させられるかに、今、最も関心を持って取り組んでいる。
ここで重要なのは、デスクトップ仮想化の実装を決めた病院が、仮想デスクトップが少なくとも物理デスクトップと同等のパフォーマンスを発揮することを非常に重視していることだ。
ただし、仮想デスクトップのパフォーマンスが良ければアプリケーションのパフォーマンスが必ず良くなるわけではない。この原因は何だろうか。物理デスクトップと異なり、仮想デスクトップではアプリが必ずしも仮想デスクトップに直接インストールされているとは限らない。そのため、仮想デスクトップの基盤となるストレージハードウェアの機能の恩恵を受けられないこともある。
2016年上半期「医療IT」記事ランキング(2016年1月1日~2016年6月20日)
1位 iPhone 3200台導入の東京慈恵会医科大学、情報共有の在り方を一新
2位 中小規模病院や診療所で電子カルテがそれほど普及しない理由
3位 「病院の予約もチャットボットにおまかせ」な時代は本当に来るのか
異なる場所に配置した仮想サービス
仮想デスクトップインフラ(VDI)の管理者は、アプリケーションの仮想化によってアプリケーションを仮想デスクトップから分離する。こうすることで仮想デスクトップイメージを維持しやすくなるからだ。
この方法を用いると、仮想化したアプリケーションは、仮想デスクトップとは物理的に別の場所に存在することになる。仮想デスクトップは、ハイパーコンバージドシステムなどの専用ハードウェアでホストすることが多い。一方、仮想化したアプリケーションは、クラウドも含めて、ほぼどこにでも存在できる。
仮想化したアプリケーションが仮想デスクトップに直接インストールしていなくても、エンドユーザーに快適な操作性を提供するためにVDI管理者ができることはある。
まず、仮想デスクトップに十分なハードウェアリソースを割り当てることが重要だ。ハードウェアリソースには、CPU、システムメモリ、ネットワーク帯域幅、高いIOPS(1秒間当たりのI/O数:ストレージデバイスのパフォーマンスを表す一般的な指標)を発揮するストレージなどを含む。
コスト削減がパフォーマンスに与える影響
多くのVDIの管理者は、ホストサーバ1台当たりの仮想デスクトップの密度をできる限り高くしてコストを削減しなければならないというプレッシャーに直面する。
ただ、密度が高過ぎると、多くの場合パフォーマンスが低下する。これは非常に重要な問題だ。仮想化したアプリケーションを仮想デスクトップに直接インストールしなくても、そのアプリケーションは仮想デスクトップに少なからず依存している。なお、依存の程度は使用している仮想化テクノロジーによって異なる。
このような状況において、仮想デスクトップのパフォーマンスが低いと、ユーザーは快適な操作性を得られない。管理者は、ユーザーが実行する個々のアプリケーションについても考慮しなければならない。アプリケーションによって必要なリソースが異なるからだ。
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