可視光通信がIoTの普及に貢献できる理由電波よりタフなワイヤレス接続

可視光通信(VLC)技術は、「IoT」(モノのインターネット)を製造現場、オフィスビル、学校の教室で利用できるように後押しする。古くからある手法が最新のIoTに貢献できる仕組みを解説する。

2016年11月08日 15時00分 公開
[Linda RosencranceTechTarget]
光の明滅を組み合わせた発光信号は古くからある通信手段だ。その発光信号が最新のネットワーク活用技術の普及に貢献するという

 大手小売業者カルフールは、2015年に改装した大型スーパーマーケットに800基のLED照明器具を使った「ネットワークシステム」を導入した。これは、「LEDで接続」してデータ通信ができるPhilips Lightingが提供する製品だ。位置情報ベースのサービスを利用するアプリに位置情報を送信できる。カルフールは、このネットワークシステムと自分たちで特別に設計したアプリ「PROMO C'ou」を使って買い物客に室内における位置情報を送信できるようにした。

 Philips Lightingの企業システム・サービス部門、小売部門、ホスピタリティ部門の責任者を務めるカレン・ゴフ氏は「Philips Lightingの屋内位置特定システムは、LED設備、クラウドベースの位置情報データベース、当社のiOSまたはAndroidアプリ開発キットで構成している。ユーザー企業は、この開発キットを使ってモバイル操作プラットフォームを作成できる」と説明する。Philips Lightingのソフトウェアとクラウドベースの位置情報データベースは、カルフールのモバイルアプリに統合している。

 Philips LightingのLED照明は可視光通信(VLC)を使用して、片方向のデジタル情報ストリーム(カルフールの導入事例では屋内位置情報)を高パルスで買い物客のスマートフォンに送信する。このLEDの高速な明滅はカメラで検出できるが人の目は認識できない。

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