モノのインターネット(IoT)普及に伴い、関連ソリューションを提供する大手IT企業が、次々とIoT関連教育プログラムを充実させている。Cisco、GE、Microsoftそれぞれの取り組みを通して、その意図を探った。
あらゆる機器がネットワークを通して通信を行う「モノのインターネット(IoT)」あるいは「コネクテッド環境」は、大手ハイテク企業の多くに普及している。そうした企業は、IT部門の担当者に対して、社内のIoT環境に適応するためのトレーニングを提供している。
過去3年間、こうしたIoTトレーニングのほとんどは、産業機械の分野に集中していた。それには、正当な理由がある。
調査会社Forrester Researchの主席アナリスト、ミケーレ・ペリーノ氏の専門分野は、事業の基盤作りと経営学だ。同氏は、ITとそれを運用する側(OT)の両分野の専門家による緊密な協力関係が、現在ますます重要になりつつあると話す。
「IT部門の担当者は、従来、3つの要因に特に注意を払ってきた。それはスケーラビリティ(拡張性)、セキュリティ、(コネクテッドデバイスやセンサーも含めた)自社システムに接続されている機器の一括管理だ」と、ペリーノ氏は語る。「例えば、医療施設では、医療事務チームが患者の入退院手続などの電子化に懸念を訴えるケースもある。ITとOTの綿密な連携へのニーズは、こうした場面に現れている」(同氏)
Cisco Systems(以下、Cisco)やGE Digital、Microsoftなど、多くの企業がIoTのトレーニングコースや認証制度を開始している。これによってITとOTのギャップを埋め、両者の連携を図っているのだ。
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