「SAP S/4HANA」の実行プラットフォームに混乱していないだろうか。本稿では、この導入のさまざまな選択肢と、そのメリットとデメリットを考える。
SAPの顧客になることを検討している最高情報責任者(CIO)、またはSAPの次世代ERPへの移行を考えているCIOは、まず自社に適した実行プラットフォームを判断することになる。実行プラットフォームには、「SAP S/4HANA Cloud」、オンプレミス、ハイブリッドの3つがある。そして、判断の際には、デューデリジェンス(適正評価)を実施しなければならない。それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがある。そのため、それらを全て検討してから選択することが重要だ。
とはいえ、S/4HANAのさまざまな実行プラットフォームのメリットとデメリットを見ていく前に、中核となる考え方を幾つか確認しておこう。
S/4HANAは、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」を基盤とするオンプレミスのERPビジネススイートだ。SAP HANAデータベース、アプリケーション、データセンター、OS、ミドルウェア、サーバ、仮想化、ネットワーキングなど、全てをオンプレミスで顧客が管理する。
「ECプラットフォーム」 売れ筋TOP10(2024年3月)
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