クラウドERPへの移行を考えている企業は、関連するオプションについて調査しなければならない。中でも、シングルテナントとマルチテナントのクラウドを比較するとしたら、どのような要素を考えることになるだろうか。
クラウド型ビジネスソフトウェアベンダーであるUnit4でチーフアーキテクトを務めるクラウス・ジェプセン氏は次のように話す。「テナントに関する議論では、ソフトウェアのアーキテクチャ、ソフトウェアの導入方法、運用方法が軸になる。提供される機能は変わらない。どちらか一方の導入シナリオを優先して選ぶという点から考えると、現実的には2つの要素の問題になる。それは、制御と分離だ」
ほとんどのクラウドアプリは基本的にマルチテナント方式で導入することになる。この場合クラウドベンダーは、複数の顧客のインフラ、アプリケーション、プラットフォームを共有する。マルチテナントクラウドの場合、クラウドベンダーが拡張性、セキュリティ、アップグレードを管理する。デメリットは、ユーザー企業がERPアプリケーションを細かく管理できないことだ。
それに対し、シングルテナント方式のクラウドサービス導入では、通常、環境を細かく制御できるようになる。シングルテナントクラウドは、ホスト型サービスやマネージドサービスとも呼ばれる。シングルテナントクラウドでは、クラウドインフラ、アプリケーション、プラットフォームへの専用アクセス権が1社の顧客企業に与えられる。これは、こうした用途向けにプライベートクラウドを運用するのと似ている。異なるのは、クラウドベンダーのエコシステムでホストされる点だ。そのため、同じクラウドベンダーが運用している他のアプリケーションやサービスとの連携が容易になる。
ただし、こうした制御はコストが高くつく。では、どうすれば自社に最善のオプションを決められるだろうか。
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