IT担当者向けに実施した調査で、ストレージ分野ではオンプレミスとクラウドの両環境においてデータ管理の重要性が急浮上していることが分かった。一方でフラッシュアレイとコンバージドインフラのニーズはピークを過ぎたようだ。
2019年におけるストレージ分野で最も重視すべき要素はパブリッククラウドとデータ管理になるだろう。オブジェクトストレージと、ビッグデータ分析やコンテナ用のストレージの優先度は高まりつつある一方で、フラッシュストレージ、コンバージドインフラ、バックアップソフトウェアを重視するIT担当者は減少している。
こうした傾向は米TechTargetが実施した2019年の「IT優先度調査」で明らかになった。企業向けデータストレージ製品に関する質問に回答した267人のIT担当者のうち、22.1%が2019年にクラウドストレージを導入すると回答し、19.5%がデータ管理の優先度が高いと回答した。
Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureといったクラウドサービスとオンプレミスシステムを併用するハイブリッド環境を採用するIT部門の増加に伴い、企業のストレージ戦略におけるデータ管理の重要性が増している。一方で、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)などを受け、データ保護の要件やコンプライアンスにおいて対処すべき事項が増え、IT部門が直面する課題はますます難しくなっている。
2019年にプライマリーストレージまたはセカンダリーストレージとしてパブリッククラウドストレージを採用する企業は多くない。質問に回答した267人のIT担当者のうち、20%近くがパブリッククラウドストレージを採用しないと回答し、17.6%が10TB未満、11.2%が10TB以上99TB未満のデータを保管するためにクラウドストレージを使用すると回答した。
約13%の回答者は、プライマリーストレージと、バックアップおよび災害復旧(DR)の役割を含むセカンダリーストレージとして1P(ペタ)B以上のデータをクラウドストレージに保管すると回答した。
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