テクノロジーが進化し、市場原理が変わることで、オールフラッシュアレイシステム(AFA)市場にも変化が起きている。新規企業に参入の道が開かれ、顧客にもメリットが生まれる。しかしデメリットもある。
オールフラッシュアレイ(AFA)市場はこの数年価格が急落している。実効容量1GB当たり15ドル程度だったAFAの価格は1ドル未満に下がった。80%以上の割引も頻繁にされている。ストレージの購買担当者の多くは、大手ベンダーから適切な価格提示を受けていると考えている。だが、貪欲に契約を求める別のベンダーがさらに安い価格を提示してくることがある。
このAFAの価格戦争は、2017年から2018年初頭にかけてNAND型チップが不足していたことを考えると驚かされる。この不足が原因で、同時期のSSD価格は上昇していた。AFAの急速なコモディティ化(技術の汎用化)が起きている根本原因はどこにあるのだろう。これを適切に理解するには、その背景を幾つか知っておく必要がある。
ハイエンドの製品やサービスは、常にコモディティ化が話題となる。あるカテゴリーの市場に最初に登場する製品には高い価格が付けられるのが一般的だ。これは「クリームスキミング」と呼ばれ、“いいとこ取り”を意味する。競争が激しくなるにつれ、価格は徐々に下がっていく。こうした製品やサービスは、高い価格を維持するために機能やブランドを差別化する。だが、最終的には、そうした特徴や機能が低価格の競合製品にも取り入れられるようになり、価格が下がる。
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