コモディティ化を促す3つの要因
急速に低価格化するオールフラッシュストレージ、その背景には何があるのか?(1/4 ページ)
テクノロジーが進化し、市場原理が変わることで、オールフラッシュアレイシステム(AFA)市場にも変化が起きている。新規企業に参入の道が開かれ、顧客にもメリットが生まれる。しかしデメリットもある。
オールフラッシュアレイ(AFA)市場はこの数年価格が急落している。実効容量1GB当たり15ドル程度だったAFAの価格は1ドル未満に下がった。80%以上の割引も頻繁にされている。ストレージの購買担当者の多くは、大手ベンダーから適切な価格提示を受けていると考えている。だが、貪欲に契約を求める別のベンダーがさらに安い価格を提示してくることがある。
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オールフラッシュストレージはHDDからSSD、そしてクラウド?
このAFAの価格戦争は、2017年から2018年初頭にかけてNAND型チップが不足していたことを考えると驚かされる。この不足が原因で、同時期のSSD価格は上昇していた。AFAの急速なコモディティ化(技術の汎用化)が起きている根本原因はどこにあるのだろう。これを適切に理解するには、その背景を幾つか知っておく必要がある。
クリームスキミング
ハイエンドの製品やサービスは、常にコモディティ化が話題となる。あるカテゴリーの市場に最初に登場する製品には高い価格が付けられるのが一般的だ。これは「クリームスキミング」と呼ばれ、“いいとこ取り”を意味する。競争が激しくなるにつれ、価格は徐々に下がっていく。こうした製品やサービスは、高い価格を維持するために機能やブランドを差別化する。だが、最終的には、そうした特徴や機能が低価格の競合製品にも取り入れられるようになり、価格が下がる。
差別化とは市場に認められる価値であり、製品で特定の問題を解決することでもたらされる。また、その特性、特徴、品質、魅力、ブランドによっても差別化される。コモディティ化が起きるのは、製品に競合製品との差がなくなるときだ。製品やサービスがコモディティ化すると、重要な差別化要因は価格になる。見識のあるIT部門の購買担当者なら、価格ではなくTCO(総保有コスト)で違いを見分けることもできる。とはいえ、それは例外であって、標準ではない。
データストレージはこの過程にある。ストレージ価格の比較基準は実効容量1GB当たりの価格が一般的だ。これは不十分ではあっても、ストレージを評価する際には相変わらず重要なツールとして使用されている。容量1GB当たりという基準に関して1つ確かなことは、業界全体でその基準が着実に下がってきていることだ。その主な原因はHDDとSSDの両方の容量が増加し続けていることにある。HDD容量の増加ペースはここ数年遅くなっている。だが、SSDはNAND型チップが3Dで製造されるようになっており、容量の増加速度が加速している。しかしそれだけでは、AFAのコモディティ化がこれほど早く進行している説明にはならない。
競争が激化し、競合製品間で価値を差別化できなくなった結果としてコモディティ化が進む。これがAFA市場で起きていることの一部だ。だがそれだけではない。他にも多くの要因がある。AFAストレージでの前例のないコモディティ化を実質的に引き起こしているのは、以下の3つの市場動向だ。
- ターゲットとなり得る市場全体の縮小
- 激化する直接的競争
- 間接的競争の増加
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