2019年08月09日 08時00分 公開
特集/連載

5Gと健康被害【最終回】5G導入に反対する市民運動「われわれはモルモットではない」

人体への深刻な悪影響はないという調査結果に基づき、各国各地で5Gの導入や実証実験が進められている。一方でこれに反対する市民運動により導入を中止した自治体もある。進歩と停滞、どちらを選ぶべきか。

[Investigate Europe,Computer Weekly]

 第3回(Computer Weekly日本語版 7月17日号掲載)では、研究結果の解釈を巡る問題と、ICNIRPによる携帯電話放射線の新規制値(2019年公表予定)に関するバン・ロンゲン議長のコメントを紹介した。

 第4回(最終回)では、5Gに対する各国政府の反応や市民運動などの動きを紹介する。

政府の反応

 欧州委員会も各国の政府も、電磁放射線の普及に関係する健康リスクに対しては否定的だ。英国のNHSは、そうした不安に対応する助言ページで次のように述べている。

 「公表された研究結果の大規模な検証を行った結果、全般的な証拠としては、携帯電話の電波が健康問題を生じさせることは示されていない。だが長期的な暴露(20年以上の携帯電話の使用)が健康に影響するかどうかをチェックするためには、さらなる研究が必要とされる」

一般の抵抗

 これに対して数百人の研究者が、健康への影響が確認され、安全基準が強化されるまでの間、5Gの導入を見合わせるよう求めている。

 「5G Space Appeal」は市民をはじめ、科学者や団体など2万6000人以上の署名を集めた。「もしも5Gの計画が実現すれば、地球上のいかなる人も、動物も、鳥類も、昆虫も、植物も、24時間365日、現在の数十倍から数百倍のレベルのRF放射線への暴露を避けることはできず、地球上のどこへ行こうと逃れられる可能性はない。5Gの計画は、人類に対して深刻な、取り返しのつかない影響を発生させ、地球上の全ての生態系に恒久的なダメージを与える恐れがある」と訴える。

 イタリアのラクイラやポーランドのグリビツェといった欧州の複数の都市で、導入に対する抵抗運動が高まりつつある。ギリシャ第3の都市パトラは健康問題を理由に、同市で行われるはずだった5Gの実証実験プロジェクトを凍結した。




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