歴史から探る「仮想GPU」が生まれた理由と、機械学習では“使えない”理由次の注目分野は「FPGA」

仮想GPUは一見すると機械学習に適している。だが処理能力をフルに必要とする用途でなければ、仮想GPUへの投資には慎重になる必要がある。

2019年10月04日 05時00分 公開
[Trevor PottTechTarget]

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 仮想化技術が進化したことで、GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)の並列処理機能を活用する機会が広がった。ハードウェア仮想化の一つである仮想GPUは、アプリケーションの稼働効率をどのようにして高められるのだろうか。ハードウェアへの投資を最大化するためには、この点を知っておくことが大事だ。

 従来、GPUはコンピュータ支援設計(CAD)や仮想デスクトップなど、グラフィックス処理を必要とするアプリケーションを稼働させるために使用されてきた。現在はグラフィックス処理だけではなく、パフォーマンス要件が厳しい一般的なアプリケーションにもGPUを利用する「GPGPU」(GPUによる汎用<はんよう>計算)が普及している。

 GPGPUを採用すると、大規模なデータセットを分析する機能を強化できる。AI(人工知能)技術を利用したアプリケーションやスーパーコンピュータに適する。注意しなければならないのは、パフォーマンスの需要が大きく変動する場合や予測が不可能な場合は、高価なGPUがアイドル(待機)状態になる時間が多くなり、そのメリットを十分に活用できない可能性があることだ。

GPUへのニーズの変化が後押しした「仮想GPU」の誕生

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