無理やり「Excelツールをチームで共同利用」するよりも、試すべき「Office 365」“脱Excel”か“活Excel”か

Microsoft Excelで作成した社内ツールは、リアルタイムに複数人が同時編集することは困難な場合があります。マルチデバイスで共同編集できるツールを作るなら「Office 365」を検討する必要に迫られるでしょう。

2019年11月26日 05時00分 公開
[村山 聡]
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 Microsoftの「Office 365」は2011年6月に登場したサブスクリプション方式のオフィススイートです。サブスクリプションは予約購買という意味の英語で、商品の所有権を買い取る一般的な売り買いではなく、一定期間その商品を利用するための権利を買うことを指します。

 一般的な買い切り型のIT製品の場合、ベンダーは定期的に製品のメジャーアップデートを実施し、買い替え需要を喚起して売り上げを上げる必要に迫られます。一方でサブスクリプション方式は、十分な市場シェアを獲得できているならば毎月の継続的な売り上げが見込めるため、企業の経営的な観点から見ても魅力的な販売方式です。

 実際「Adobe Photoshop」「Adobe Illustrator」などのクリエイター向け製品を販売するAdobeは、2011年(国内では2012年)にサブスクリプション方式の「Adobe Creative Cloud」を提供開始しました。現在のAdobe製品の販売方式は、サブスクリプション方式の方が主流となっています。このようなメリットがあるためMicrosoftもサブスクリプション方式への移行を促進したいと考えているのでしょう。

 ほとんどの企業は「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」「Microsoft PowerPoint」といったOfficeアプリケーション以外にも、メールや社内ポータルといったシステムを使用します。そのためOffice 365の提供プランの中には「Exchange Online」(メール、予定表、アドレス帳などの機能が利用できるサービス)や「SharePoint Online」(ポータルサイト作成やドキュメントの共有、リストと呼ばれる簡易的なデータベース作成などの機能が利用できるサービス)が利用できるプランがあり、単なるOfficeアプリケーションのサブスクリプション販売にとどまらない付加価値を付けています。

Excelでは実現困難だったツールが作れる、Microsoftのクラウドアプリケーション

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