グローバル企業のEastman Chemical Companyは、全社的なRPA導入計画にAutomation Anywhereを採用した。導入して分かったメリットと課題、他のRPAソフトウェアとの違いは。
「経理部門はマクロを活用して、『Microsoft Excel』の能力を限界まで引き出そうとしていた」。こう語るのは、大手化学メーカーEastman Chemical Companyで業務自動化プロジェクトのコンサルタントを務めるマーシャル・カウチ氏だ。
化学薬品、プラスチック、繊維を扱うEastmanは、毎年100億ドル以上の収益を上げている。2018年の秋ごろから、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)を使用して、PCを使った業務プロセスを全社レベルで自動化するために、RPAベンダーを探し始めた。
EastmanはAutomation AnywhereのRPA製品を選んだ。Automation Anywhereは、同社のRPAソフトウェア「Automation Anywhere Enterprise」のメジャーアップデートとなる「Automation Anywhere Enterprise A2019」を2019年10月上旬にリリースしている。このアップデートにより、ユーザー企業はAutomation Anywhere Enterpriseを完全にクラウドで使用することが可能になった。
ユーザー企業が他のベンダーのテクノロジーと組み合わせて使えるように、Automation Anywhereは何百社ものパートナーと連携している。
Eastmanのカウチ氏は「Automation Anywhereはワークフローが優れている」と話す。大手RPAベンダーのUiPathやBlue Prismの製品と比べて、Automation Anywhere製品のワークフローは分かりやすいとカウチ氏は言う。
UiPathとBlue Prismの業務シナリオ作成方法は図の作成に近い。Automation Anywhereの業務シナリオ作成方法はコーディングに近いものの、ドラッグアンドドロップで操作できる。そのためEastmanは、販売処理といった大きく全体的なプロセスにAutomation Anywhereを使用して、事業部門のエンドユーザーが各自のデスクトップでソフトウェアロボットを使えるようしている。
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