「イーサネット」の原型はハワイのネットワークだった?「イーサネット」の歴史と進化【前編】

「イーサネット」はXeroxのパロアルト研究所(PARC)が1970年代に開発し、1983年にIEEE(米電気電子技術者協会)が標準規格として認定した。その原型となったネットワークとは。

2020年01月04日 08時30分 公開

 科学者は昔、光が空間を突き抜けて拡散するための媒体として、「エーテル」(英語で「イーサ」)という謎の物質が存在すると信じていた。光が粒子と波の両方の性質を持つことを物理学者が発見すると、その説は否定された。だがこのエーテルという古めかしい単語は、ある現代用語の中で生き続けている。複雑なコンピュータネットワークを通り抜けて情報の断片を伝達する技術を意味する「イーサネット」という言葉だ。

 イーサネットは1970年代初め、Xeroxが開設した研究機関であるパロアルト研究所(PARC:Palo Alto Research Center)のロバート・メトカーフ氏やデービッド・ボッグス氏らのチームによって開発された。その後、業界標準化団体IEEE(米電気電子技術者協会)が1983年に標準規格「IEEE 802.3」として承認し、LAN技術の主流になった。IEEE 802.3の誕生から数十年を経た今も、イーサネットの進化は続いている。

 本連載は過去数十年のイーサネット技術の進化に目を向けるとともに、今後の方向性を探る。

 メトカーフ氏はエンジニアとしてPARCに勤務していたとき、イーサネットのコンセプトをメモに記した。1973年のことだ。イーサネット革命はここから始まった。メトカーフ氏はこの技術について、「分散した高度なコンピュータを接続し、互いに通信できるようにするとともに、高速レーザープリンタのようなデバイスとの通信も可能にする技術」だとメモに書いた。これを実現したデバイスの相互接続は、単なるデバイスの寄せ集めではない。それは現代のわれわれがLANとして認識できる世界初の姿だった。

イーサネットの原型「ALOHA」とは

ITmedia マーケティング新着記事

news050.jpg

ウェルビーイング調査 今後最も力を入れたい分野は「身体」、優先度が低いのは?
ASAKO サステナラボは、独自の「60のウェルビーイング指標」により生活者の充足度を数値...

news068.png

10代の7割超がショート動画を「ほぼ毎日見ている」――LINEリサーチ調査
LINEリサーチは全国の男女を対象に、ショート動画に関する調査を実施しました。

news158.png

自社の変化に対して行動する従業員はわずか2割 なぜそうなる?――電通調査
自社の変化に対する従業員の意識について確認するための調査結果です。